2004年09月21日(火)  2人のお祝い。1人のケーキ。
 
昨日彼女は帰ってしまって、また暫く会えないね。私のこと忘れないでね。当たり前じゃないか。忘れないだよ。と、惜別の悲しみのあまり忘れないだよとヘンな言葉を使ってしまうほど悲嘆に暮れている僕は、彼女を東京駅まで送った後、涙しながらこの日記を書いている。というのは嘘で彼女は実家へ戻ってしまったけれど、冷蔵庫には彼女がプレゼントしてくれたケーキが入っている。
 
吉見マサノヴとしての初の著書「恋愛歪言」この本、現在売れてるのかそうでないのかさっぱりわからないけれど、うちの職場では面白いように売れている。職場ではあまり売れなくてもいいけど、「買いましたー」「面白かったです」なんていうメールが届くと嬉しい。しかし職場の看護婦さん達は「あなた仕事は真面目だけど実は遊び人だったのね」「その顔でよくそんなこと言えるわね」「あ、サイン書いて。あ、やっぱいらない」などと酷評され出版したお陰でなんだか肩身の狭い思いをする羽目に陥っている。
 
そんな僕を慰めてくれるのが彼女であって、「まだ一緒にお祝いしてなかったから」なんて可愛いこと言ってケーキを持ってきてくれて、うちにはケーキを切るナイフなんてものはないから100円ショップで買った穴開き包丁でケーキをカットして、幸福に包まれた出版記念パーティを開催したのであります。
 
そして、その日の夜、彼女は遠いところへ戻ってしまった。冷蔵庫にはその時のケーキがまだ残っている。さっきから食べたくてしょうがないんだけど、もったいないなー。食べ終わっちゃったらパーティ終わっちゃうなー。またお祝いしてもらいたいなー。でも次の出版なんて皆目見当もつかないもんなー。と1人で残りのケーキを前にしていつまでも考えているのであります。
 

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