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| 2004年01月12日(月) 僕歴正月。 |
| 先日、二万字にも及ぶ原稿を書き終えたばかりで、ようやく僕に新年が訪れた。思い返してみれば大晦日も元旦も夜勤の夜も原稿を書いていた。仕事中に他の仕事をするなど言語道断だが、今回はそれほど追い込まれていた。 文章が書けないサイクルというものがある。何を書いてもその言葉に気持ちがこもらない生命が宿らない。小学生の「夏休みの思い出」と題した作文のように、ただ思い付いたことだけを淡々と書き綴る。翌朝読み返してみる。絶望に打ちひしがれる。企死念慮に支配される。飯が食えなくなる。部屋が汚くなる。誰とも話したくなくなる。テレビを見ると浜崎あゆみがうざくなる。ゴスペラーズの真ん中の人が口を開けすぎている。関根勤みたくなっている。 〆切は目前に迫っている。それは事実として存在する。書けない僕も事実として存在する。夜が明ける。何も書けずに夜が暮れる。眠れないのでそのままパソコンの前に座って夜が明ける。洗濯物が溜まる。風呂に入るたび明日洗濯しなきゃと思う。シンクに食器が溜まる。ゴミが溜まる。ゴミを出さなきゃと思った夜に、その日がゴミの日だったと知る。何もかもうまくいかない。 魂の紆余曲折。精神の葛藤。愛への煩悶。様々な苦難を経てとうとう原稿を書き終えた。キミは知っているか。書き終えた二万字の原稿を出版社宛のメールに添付して「送受信」のボタンを押す瞬間を。僕はこのボタンを押す為に正月を犠牲にした恋人を犠牲にした我が身を犠牲にした。 しかしもうエニシングオッケー。恐れるものは何もない。見えないものに必要以上に畏怖する必要もない。明けましておめでとう。1月12日の朝日が僕の初日の出。さぁ出掛けよう。街はまだSALE中のはずだ。欲しかったジャケットもシャツもパンツもブリーフも欲望のままに買ってやる。明けましておめでとう僕。今年も無理して頑張りましょう。 |
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