2003年04月18日(金)  安心感と快適性。
「今から遊び行ってもいい?」
「え? 仕事中じゃないの?」
「うん。まだ仕事中」
「無理じゃん」
「無理じゃないから言ってんのよ」
「もしかして今日、外まわり?」
「当たりー!」
「ちょうど良かった。引越しの荷造り手伝ってよ」
「……」
「ねぇ」
「……今仕事中なの」
「えー」
 
午後2時。仕事中の友人来訪。「なんで私が仕事中にアンタの下着整理しなくちゃいけないのよ」と小言を言いながら引越しの荷造り。「どうしてそんないい加減なたたみ方するのよ! ちょっと貸して! Tシャツはこうやってたたむのよ!」と友人が一番張り切っている様子。あまりにも細かい点まで追及してくるので呼ばなければよかったと後悔。
 
「帰っていいよ」
「いやよ」
「いいよ。自分で整理するからあっちの方でタバコでも吸っててよ」
「いや」
「じゃあ冬物整理するから手伝ってよ」
「命令しないで!」
 
もう、意味がわからない。おそらく生理だろうと思って生理でしょうと訊ねたら「アナタの所為よ!」と、また意味のわからない理不尽なことを言われたので、僕の所為じゃないにしろ、彼女は生理だという事実が露呈されたわけで、卓越した吸収力による安心感とつけ心地の良さなんて宣伝コピーは、おそらく嘘ではないかと思わせるほど、彼女には安心感とつけ心地の良さが欠如していた。
 
「あれだよ。多い日は羽根つきがいいんだぜ」
「知ったふうなくち聞かないでよ!」
 
と、冗談を言っても本気で怒られる始末で、怒ってはいるけど、几帳面に荷物の整理をしてくれるので、僕はどう接してよいのかわからなくなって、体の線に沿ってやさしくカーブ、快適にフィットなウィスパーのような優しい言葉も掛けたくなったけど、焼け石に水。駄目だと思う。こういうときは何を言っても駄目だと思う。「んもう! んもう!」と言いながら冬物を整理して、小説の類まで几帳面にダンボールに詰めてくれて、僕はというと傍観に徹するのみで、手を貸そうものならスタンダードと同じく、キルティング加工ドライメッシュシートと溝状のプレスラインで、ヨレを防いですばやく吸収、サラッとした冷たい言葉で罵倒されそうなので、やはり傍観に徹するしかなかった。
 
「終わったわよ! 次何すればいいの!」
「仕事帰ったらいいよ」
「なんてこと言うのよ! 仕事戻りたくないから手伝ってるんじゃない!」
「そりゃ失敬」
「変な言葉使わないでよ! あーイライラする!」
 
と、もう何を言っても駄目なものは駄目。 真ん中についたフィットクッション(筒型吸収体)が体のくぼみにぴったりフィット。多い日、長時間でも安心で寛大な気持ちを手に入れたくても、僕の筒型吸収体は、全く効き目がなく、ただ狼狽するばかりで、あ、あぁ、えっと、ね、ほら、などと断片的で中身のない言葉しか浮かばず
 
「瞬間ドライでサラッと快適な男が好きです」とロリエが言って
「私は結構ガードが固いですから」とエリスが宣言して
「やっぱり男は素肌にサラサラの思いやりが大切よね」とセンターインが呟いて
「以上のことをまとめるとやはり男は安心感と快適性が大切ですわね」とソフィが述べた。

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