初めてギターを弾いた時、それは、音楽ではなかった。弦をはじく事で、かきむしる事で唯一、自分の存在を実感できるもっと切実なものだった。右手に劣等感、嫉妬、憎しみ、喜び、哀しみ、思春期独特の悩み、匂い、全てつめてギターを弾いていた。右手にはそんな、ちっちゃな俺がいる事今になって、意識しはじめた。右手には生きている魂がある。