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実相寺昭雄監督、逝く - 2006年12月01日(金)

『ウルトラマン』の演出・脚本で知られる、
実相寺昭雄監督が亡くなった。
一度インタビューをしてみたかった人なので、
ものすごいショックである。
って、まあ一回だけ遭遇したことはあるのだが。

20歳のころ、数ヶ月間、新宿の映画館で
もぎりのバイトをしていたことがあったのだけど、
その時、実相寺監督がお客として来られたことがあった。
しかし異様にケバいねえちゃんとご一緒で、
さすがに声はかけづらく、
「○時○分からの上映となります」
としか言えなかった記憶がある。
本当は「『曼荼羅』とかサイコーです!」
と言いたかったんだけど。

実相寺監督といえば一般的には『ウルトラマン』
『ウルトラセブン』『帝都物語』で知られてるけど、
TVマン時代にタレントの荒れた肌をドアップで撮影してクビになったり、
地位も名誉もあるのに『アリエッタ』『ラヴァルス』などの
AVを撮ってみたり(あれがAVなのか?という話もあるが)、
主人公がソープに通いつめるだけの、どうしようもない小説
『立て!キンダーマン』等を書かれた偉大なお方である。

オイラが一番感銘を受けたのが、先に登場した映画『曼陀羅』だ。
世間は革命、ユートピア建設、フリーセックスとか言ってるけど、
そんなのたわごとじゃねーの?
結局、人って嫉妬とか怨念とか情念は絶対に捨てられないのよね〜
という根本原理を描ききってる(ような気がする)。
それに全体を支配する理屈っぽさ、微妙なまぬけ美、
洗練された映像センスの融合は、貴重っていうか、
キ印っていうか、他人様にはお勧めはしないけど大好きです。

ご冥福をお祈りいたします。




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