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2003年05月07日(水)

叱咤激励

今朝、一度目覚ましを止めて次に目が覚めると既に11時半近くだった。
その前に、最近、新しい職場に行き始めたお相手に必ず起こされるのだが。
今朝はくだらない喧嘩をしたまま、ヤツは出勤した。
大体、眠くて眠くて眠っている私に話し掛ける事自体が間違いだと思ってみたり。

二度寝して家に戻り、しばらくすると裏のじぃさまが何かやらかしたらしい。
久しぶりにお婆ちゃんの声が響いた。

「な〜にやってんだよっ!我慢しろって言ってんだろぉ」

この婆ちゃん、時々早口で何を言ってるのか分からないのだが。
「我慢しろ」というからには、じぃ様が我慢できなかった事があるってことだ。

「なんだよ。だから、ダメだって言ってんだろぉ」

その合間に、じぃ様がモゴモゴ何か訴えているのだが。
普段は、この一言二言で窓が閉まる音がして終るはず。
しかし、今日はやけに長い。

「なんだよぉ。頭、ボーっとしてんのかよぉ」

いやいや。お婆ちゃん。
じぃ様がボーっとしてんのは、少なくとも私が引っ越してきた時からだと思っているのだけど?
と内心で毒づいてみる私。

と、そこでバシっっていう音がした。
おいおい。まさか、じぃ様、虐待されてないだろうねぇ?

多少不安になり、窓を覗こうかと思ったが、なんか野次馬みたいで嫌なので我慢。
すると、一旦静かになった・・・・と、また

「だから、我慢しろってー。」

また、我慢できなかったじぃ様らしい。
最初、「我慢」と聞いて私が想像したのは、じぃ様が庭で立ちションでもしたんじゃないのか?と思ったのだ。
しかし、それにしてはさっきやって、またやったというのは間隔が短すぎる。
じぃ様がまたモゴモゴと反論してる模様が聞こえ、お婆ちゃんが

「分かるけど、我慢しろってぇ〜」

と同情の余地有り発言が聞こえた。
んん?なんだぁ?
すると、次の行動に移ったらしいじぃ様にお婆ちゃんが

「そんな汚れた服でどこ行くっつーんだよぉ」

と言っている。
じぃ様が、拗ねて出て行くとでも言い出したのだろうか?
そしてまた、

「我慢しろってぇ〜のぉっ」

と言われている・・・・
何を我慢できないのだ?じぃ様?
その後もなんやらとお婆ちゃんの小言が聞こえ、モゴモゴじぃ様の声がし。
そして、

「も〜、よぉ〜・・・しっかりしとくれよぉ〜」

というお婆ちゃんの一言以降、すっかり静かになったのである。。。

いつも、じぃ様が何かやらかす度に(あくまでも声だけなので想像だが)お婆ちゃんの口のキツさに、多少の同情をじぃ様にしていた私だが。

ああ、幾つになっても。
怒ってばかりいるようなお婆ちゃんでも。
実は、じぃ様を心配しているんだなぁ。
ずっとずっと昔から、きっと若い頃から、こうやってお婆ちゃんはじぃ様を叱咤激励してきたのだろう。
歴史を感じるね。愛かね。これは。愛だね。きっと。

そんな事を感心していたら、今朝、八つ当たり気味に怒ったまま出勤したお相手から電話が入った。
そして、お相手は
「今夜はアジ焼いてやるからな。夕飯作っとくから」と言う。
「俺はうなぎで、お前はアジだ」と言う。
「それは、貧富の差なのか?」と私が尋ねると
「そうだ」と答える。
いや、私がうなぎが嫌いなのでこういう事になるのだが。

今朝の喧嘩はどこへやら。
さんざん、ヤツは悪態ついて出て行ったクセに謝罪の言葉がなかったが。
ま、電話を掛けてくること自体、きっとヤツは反省しているのだろうと踏まえる寛容な私。

ああ、なんだか。
裏のじぃ様とお婆ちゃんに、自分の将来を見るようで。
いやはやなんとも(TT)

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