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2003年03月16日(日)
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人見知り |
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やはり、先週に引き続き土曜日になると寝太郎になるらしい。 一応、11時に目覚ましをかけ起きはしたものの。 頑張って自宅に戻って仕事をしようと思うのだが、体がいう事を聞かない。 で、ちと眠ろうと思ったら・・・・・ 電話で起きたのが既に夜20時近かった。
体調はすこぶる悪い。 少々、睡眠が足りないと寝太郎をしたら、やっと首の腫れが引いた。 喉じゃないところがミソだ。 私は唾液腺に石ころが溜まるという、病歴がある。 よって、体調が悪化すると、エラの下あたりが丸く腫れ出すのだ。 これが、痛い。ちっと、首を傾けるだけで悲鳴ぐらいに痛い。 まさに、首が回らないとはこのことか。
なんせ、何か疲れてるかって、仕事量だ。 仕事量だけじゃなく、慣れぬ通勤と慣れぬオフィス作業を一日するだけで、一週間分以上の疲れを感じる。
私は、派遣で働いた経歴もあり、転職も多い方だ。 だから、慣れぬ職場は慣れている。 多少、人見知りをする傾向はあるが、必要以上に語らぬだけで仕事に支障はきたさない。
先週、まだ会話が出来るのはほんの2-3名という慣れぬオフィスに行った。 二度目の出社だ。 PCの設定っつーのは、それぞれなものだから、プリント一つするにも聞かねばならぬ。 設定されていたプリンターは、そのPCには一つ。 ただ、どのプリンターから出るのかは分からないので、それは聞いた。 しかし。待てど暮らせど出てこない。 仕方なく、一旦休憩として、30分ほど気晴らしに出かけて帰ってみた。 すると、出力かけたものの半分も出ていない。
これはどうかと思ったので、担当者に聞くが。 「なんか、設定が変ってから遅くなったのよ」 と言われ、仕方なくその会社のものなので苦情も言わずに待つ事にした。 そして、担当者は帰宅してしまった。
それにしたっておかしい。 そもそも、いちいち用紙設定する時点でおかしいと、私の長年の経験は言っているのだが、ともかく他人の会社だ。
そのうち。 あまりにも私が帰らないので、上司になる方が心配そうにやってきた。 「プリントが出ないのです」 それしか、答えようがなかった。 出さえすれば、私はもう、一時間前ぐらいには帰宅してただろうに。
上司の方は、そこまで出ないのは問題だと思ってくれたらしい。 プリント履歴を見ると、私の出している後に、別の人も出したがっている。 誰かを私は待たせているという事実が、結構なプレッシャーでもあった。 時刻は、もう、夜の9時近い。3時間もプリントだけで費やしている事になる。 確かに、頁数は数百頁と膨大なのだが・・・
すると、そこにモモちゃんが何か言って来た。 モモちゃんというのは、私が勝手に名づけているのだが。 勿論、見ず知らずのそこの会社の人間だ。 ただ、初日に一目見た瞬間に振り返るほど、高校時代の友人モモちゃんにそっくりなのだ。 へたしたら、妹かもしれんと本気で考えるほど、よく似ている。
そのモモちゃん。 どうやら、プリントを待っていた人物らしい。 「そのプリンター、時間が掛かるんですよ」 とモモちゃんが言うので、 「ああ、そうなんですか。他のプリンターにした方がいいですか?」 と尋ねてみたのだが、モモちゃんは視線を私に合わさず、返事もしてくれない。 どうやら、私に言ったのではなく、上司に言ったつもりらしい。
そしてさらに。 私の直接の担当である方の名前を出して 「彼女は、一頁ずつプリントしてましたよ。データが重いから」 と仰った。
・・・・・・ 本当は、ここで私は言いたい事があった。 データが重いと言ってもだ。 確かに数百頁は重いかもしれないが、中味は殆どがテキストだ。 私の経験上、そんなもんを処理できないプリンターっつーのはどうだろう?
しかし、モモちゃんは、まるで私が一気に流すのが悪いと言わんばかりだ。 仕方なく、愛想笑いを浮かべて、決して私に話し掛けているのではないモモちゃんに向って言ってみた。 「じゃぁ、今流してるやつ、キャンセルした方がいいですかね?」
正直、流してからかなりの時間が経過している。 かなりの時間を要しながらも、プリントが出ているのは確かなので、私としては今更キャンセルしたくは無かった。 しかし、モモちゃんは、珍しく 「そうですね」の変りに私の目を見て頷いた。
内心、チクショーとは思ったが、キャンセルをした。 そして、バカみたいに、まさか1頁ずつとはしたくないのでそれでも10頁ずつ流す事にした。 300頁以上を、10頁ずつプリンターに流す作業・・・・・アホ臭くて涙が出そうだった。
そのうち、上司の方が男性を連れてきてくれた。 彼女が、プリントが出来なくて困ってるんですよと言って。 その男性に「用紙も設定しないとダメで」というと、「そんなことは有り得ない」と仰った。 しかし、私は担当者にそう指示されて、それでやっとB5サイズが出たんだから仕方無い。
その男性は、他のプリンターを設定してくれた。 したら、何の事は無い。 数百頁ごとのファイルを一気に用紙の設定も無しに流したのに、 スイスイスイスイスイーーーーーーーだっ
私は、満面の笑みで感謝の言葉を何度も言った。 内心では、「ほら、おかしいのは私じゃないじゃんっ」と、見えない位置にいるモモちゃんに向って言いながら。
私は、人のことを出来る範囲で良い方向に解釈するようにしている。 嫌いになると、見たくなくなるっつー極端な性格だからだ。 だから、モモちゃんは、極度の人見知りなんだと解釈した。 見ず知らずのいきなり来た私に、決して敵意がある訳じゃないと。 部外者だから、勝手に何やってんだとか思ってなどいないと。 決して、差別されている訳じゃぁ〜ないんだと。 決して、自分のプリントが出ないからイライラしてた訳でもないと。 単に、プリンターの問題点を知らなかっただけだと。
そう、自分に言い聞かせ、息も出来ないほどの満員電車で帰宅したのさ。
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