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ハロウィン@TDL
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2003年03月10日(月)

どちら様?

ついさっき、我姉妹1号との会話で
「最近、あたしゃ物を良く無くすんだよなぁ・・・」
と言ったところ、若年アルだと言われたばかりで。

近頃、微妙に脳の衰えを感じ事が多いのは事実だ。
まず、履歴書を書こうとして漢字が分からない事に気付いた。
計算しようとして、暗算に指を使う自分に気付いた。
そして、留めがついさっきの事を思い出せないときた。

そんな事を日々、恐怖に感じて1号に言った電話を切ってから間もなく。
母上から電話が入った。
何やら、既に声が笑っている。
「忙しいのに、すみませんね」
と私の声の不機嫌さに気付きつつも、報告したいらしい。

母上曰く。

「さっきね、そこで「こんにちわ」って声掛けられたのよ。
 それがオジさんでね、誰だかさっぱり分からなかったの」

だそうで。
世間話をしつつも、どうしても思い出せない母上は、

「あの、失礼ですけど、どちら様でしたっけ?」

と尋ねたそうな。
しかし、二度三度尋ねても、なかなか相手は教えてくれない。
これは、もしや、自分では無く、父上の古い知り合いか?とでも思ったのだろう。

「うちの主人、亡くなったんですよ」

と教えてみたそうな。
すると、相手のオジさんは当然のように

「ええ。そうですね。」

とお答えなさったそうな。
はて。父上が亡くなったのを知ってるということは・・・・・
母上なりに一生懸命考えたのだろうが、どうしても分からなかったそうな。
そして、仕方なく、再度

「あの・・・どうしても思い出せないんですけど、どちら様で?」

と尋ねたそうな。

そして、電話口で母上の口調は、さらに笑いを帯びてきて・・・

「聞いたら、何の事はないのよっ!


  お父さんのお坊さんだったのっ



・・・・・・・・・

そりゃ、そうだ。
お父さんのお寺さんの住職さんならば、父上が亡くなったのを知ってて当然だ。

なんせ、お経上げ、戒名つけ、墓地に入れた本人だものっ!

母上は、必死に言い訳をしていた。

「だってね。変な帽子かぶって、ヒモタイして、別人だったんだもの。」

それにしても、大事な父上のお坊さんじゃないすかね?

「だって息子ばっかりでさ、住職来ないもんだから、忘れちゃうわよ」

まぁ、確かに。
この住職には後継ぎの息子さんが居て、お盆にしても何にしてもいらっしゃるのは、息子さんばかりだが。
きっと、父上も「全く・・・」って言ってると思うよ?

「大丈夫。だって、お父さんもよく「誰だっけ?」って言ってたもん」

それにしたって、そこまで会話しても分からないとはねぇ・・・

「ほんと、さすがに私も自分に参ったわよっ」

はははははは。私は、娘としてもっと参りました。

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