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2002年12月25日(水)
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クリスマスよりも正月 |
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昨日の朝、5時半に起きて出勤したお相手。 日勤夜勤ではあるものの、夜中2時過ぎには終ると言っておった。 ところが。今朝起きても居ない。 どうやら、24時間以上フルに働かされ、10時に帰宅したらしい。 「2時じゃなくて、9時の間違いだった」 とは、寝不足すぎて頭が余計に悪くなったらしいヤツの弁。
そして、そのままシャワーを浴びて11時には外出。 例の馬券を替えに行ったらしいのだが・・・何故か戻ってきたのは15時半。 行きの電車で寝過ごして。帰りの電車で寝過ごして。 往復1時間なのに、4時間半もかかったらしい。 クリスマスケーキをそれでもちゃんと買ってきたらしいのだが。 多分、行っても眠ってて起きないだろう。無理も無い。
さて。クリスマスなんすねぇ。へへ。 そんな浮かれたカップルが歩く中を、私は歯医者に行って参りました。 只今、体調悪化の一途を辿っておりまして。 こんな時は、恐怖の歯医者で心拍数が上がりすぎてしまうので辞めるんすが。 でも、今日は先日の仮歯を本物に付け替えるだけだし。と思って頑張りました。
ところがです。 助手さんが、「今日は、また型を取りますねぇ〜」と仰るのです。 おお。あの冷たいゴムゴム攻撃かぃっ!耐えるしかねーなー。 と、予定外の治療に心構えを新たに致しまして。 いつもの如く、勝手に身体の上に器具を置かれ、更には大きめの布までかけられ、 まな板の上の鯉ならぬ、自分がまな板になったかのような状態で待ちました。
そこで、一通りの準備を終えた助手さんが 「せんせ〜いっ あるひさん、今日は〜・・・・」 とお尋ねに去って行かれましたの。 そして、戻ってくるとおもむろに
すみません。今日は、虫歯の治療の方を先にやります。
と言いながら、まな板の上の器具をどかして行くんですわ。 私は、心の中で叫びましたね。
「うそだろ?こんな体調悪い日に、どこ削ろうってんでぃっ!逃げるぞっ!」
しかしですな。実際には、逃げられないもので。 仕方なく、頭でこれまた 「どこを削ったら衝撃が少なくて済むだろうか?」 と無意味な抵抗をすべく、どの歯を頼むか一生懸命考えたのですわ。
歯が丈夫な方。虫歯の無い方には、分からないかもしれませぬが。 歯というのはですね。奥歯の方が鈍感なんです。 前歯になればなるほど、衝撃が大きく、神経にモロくる痛みを伴うのですね。
そして、先生御登場。どの歯にしようか、まだ悩んでいて決まってません。 でも、そんな考えは無駄なものと知りました。 先生は、本日特に上機嫌なようでして。 それは、それは、ニッコニッコしながら申しました。
今日は、お正月を迎えるために、見栄えを良くしましょう♪
・・・・・・・・・・・ 今日は、クリスマスです。 クリスマスさえ、歯医者と仕事で潰しているような女に、お正月なんてきませんっ! なんてことは、やっぱり言えない訳で。
そして、口をびろんと広げながら、先生は何やら私の歯を点検しだし。
「タバコ吸います?」
とお尋ねになりました。 私は、当然のように「はい」と御返事。なのに、先生ったら、
「え?吸うんですか?」
と念を押す。 そんなに、私がタバコ吸うのは意外でっか? とは、やっぱり聞けない訳で。
「止めようとか思ってます?」
などと、先生は、所詮無理な話を持ちかけてきたのです。 これまた、即答で当然のように
「いや〜、今の所無理ですね」
笑顔で答える健気な私。すると先生、やっぱり今日は上機嫌で。
「じゃ、来年は止められますね?」
などと、笑って言いなさるが、マスクの上から覗くその目は本気を感じさせるものでしたわ。 私は、心の中で「お正月を考えてくれたり、タバコ吸うぐらいで驚かれたり」というこの事態を、どう解釈しようかと思い悩み。 そうね。先生、貴方には私が乙女に見えるのね?そうなのね? だから、先生心で私が嫌がる治療をしてくれるって言うのね? などど、絶対に有り得ない事と半ば知りつつ勝手にそう思い込もうとしたところ。
じゃ、前歯削りますからねぇ〜
って、おおおおおいっ!!!!!!前歯?マジ?まじ? 慌てふためく私の心中を、一向に察しないドン感な先生は、ウィンウィンいう機械を手にしながら
痛かったら、麻酔しますからね〜
などと、暢気そうに言い出すし。 けどね。体調悪い時に麻酔して、前に倒れるかと思うぐらいになったのさ。 麻酔の恐怖 VS 神経にくる痛み。究極の選択を迫られたのさ。 なのに、おかまいなしに、ドンドン削っていくのさ。先生は。 途中、ちょっと顔をしかめたら
ちょっと、沁みますかぁ〜?
なんて、場違いと思えるほどの気楽さで聞いてくれはしたものの。 健気に私は首をふったさ。
『沁みる』なんてもんじゃねーーーっ!!!!!
心の中は大絶叫。 そして、削られるたびに、全身鳥肌たてまくりっ あれって、不思議ね。やられてるのは歯なのに、何故か足が動いちゃうのよ。 カクカクカクっって動くのね。
削り終わったからって、拷問が終るわけじゃなし。 その後、詰め詰めする時に、これまたスースー空気やら、ギンギン沁みる液やらかけられ、もうどうにもこうにもっ! 丁寧に、歯の形を整えてくれているであろう助手さんに、
「見栄えなんてどうでもいいし。正月なんて迎えないから。」
って思わず言いそうになりましたわ。
そんな状態で1時間。1時間の拷問に耐えぬいた私は、息も絶え絶えフラフラ状態。 今日はクリスマス。チキンは予約してないわ。代わり私がチキン肌。 治療したての歯が沁みて、きっとケーキも無理だわよ〜〜っっ。
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