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2002年06月19日(水)
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参る人 |
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切ない恋愛しなくなったあたし。 今のお相手も人に言わせると「なんでだ?」という性質の輩だ。 よって、我姉妹は「尊敬できない相手と何故付き合えるんだ?」とよくあたしに聞く。 では、この場を借りて答えてしんぜよう。
「本当に尊敬しちまう相手と付き合ったら、 あたしはあたしじゃ無くなるからだ」
あたしは、基本的に羞恥心が強い。いや、無用に羞恥心だけが発達している。 よって、自分の彼氏自慢なんぞは出来ない。こういう優しさが好きなの〜♪なんてことは、話相手の惚気に対抗する気でも起きない限り言えない。 誉め言葉なんぞ、本人にだって言わないのに、他人の前で言えるわけが無いっ! おまけに、あたしは口が悪いで通ってる。よって、他人ならともかくとして。 身内や近い人間に恋人を賞賛する言葉なんぞ、言えるわけがない。だから、言うのは「ロクでもない話」ばかりになる。 まして、本人に「尊敬しちゃうぅっ」なんて言葉や態度は、愛の告白と同じではないか。そんな恥ずかしい事、あたしには出来ない。 ああ、誰もあたしの事を知らないかもしれないが、あたしは「感心がり屋」だ。 と〜〜っても下らない時でも、「へー。」って感心することは山ほどある。 そんなあたしが、本気で尊敬に値する人に出会ったらどうなるか?
恥ずかしくて、何も出来なくなる
どーだ。参ったか。 っていうか、あたしが参ってしまうのだ。 「自分が尊敬する相手には嫌われたく無い」っていうのが、人の心理ってもんだ。乙女心だ。 あたしが尊敬する相手は、「隙が無い」のだ。「頭が良い」のだ。「何を考えているか分からない」のだ。「何をやっても勝てない」のだ。 だから、あたしは食べ物だって、言葉だって、一つもミスを犯さないように最善の注意を払うことになる。 結果。何も「食えない」「言えない」「出来ない」の3拍子。 こんな女と付き合ってみ?重いだろ。詰まらないだろ。結果、フられるのさ。 へん。慰めなんていらないさ。
そりゃ、尊敬する男性に「付いて行くわ♪」と夢見がちだった時代もある。 今は懐かしい「センチメンタル」な頃のあたしだ。 が、ある日突然、「白馬に乗った王子なんていねーんだ」という当たり前に気付いた時から、あたしは変わった。 というと、なんて寂しい女だっ!ってことになるかもしれぬが。 小難しい話は省くが、別の言い方をすれば、あたしは自信ってやつが自分に芽生えた時から、人に幸せにしてもらう夢は見なくなった。 あたしの恋愛における「切ない想い」ってヤツを根こそぎ奪ってくれたのは、「切ない想い」のオンパレードを与えてくれた過去男たちだ。 人に振り回されがちなあたしに「自分で地球を回せ」と教えてくれた。 「自分勝手はステキだ」と教えてくれた。「自己中バンザイ」と教えてくれた。 よって、感心しがちなあたしは、尊敬の念をこめて彼らを慕った。 人の良いところは、吸収するのが、あたしの脳ミソだ。学習能力は、我ながら、素晴らしく発達している。 結果。「相手に振り回されない自分」が出来上がった。 相手中心から自分中心に「軸」を変えたのだ。
「切ない」とかいう想いを持つのは、相手のペースに嵌ってる時に限る。自分のペースでありながら、切ないなんぞ言う人間はお門違いなので、置いて行く。 自分のペースであるということは、他人に冒されないということ。 いや、絶対じゃない。どんなに自分を強く持とうが、自信に満ち溢れていようが、無敵にはなれない。 よって、あたしにだって参る事はある。また、これが人様の言う「ろくでなし」と付き合うものだから、定期的にやってくる。 しかしだ。基本軸はあたしにある。あたしが何とかすれば、参った状況は立ち去るのだ。この軸が相手にあると、相手次第で如何様にもなってしまうので危険だ。 多分、あたしは今ごろ、こんなお気楽な日記なんぞ書かず、我姉妹が勧めるように恋愛ジャンルに身を潜め、「あたしはこうして、この男を立ち直らせた」日記なんぞを書いているに違いない。 っていうか、勧めるなよ。そんな日記。
ちと、恥ずかしすぎるが大真面目に語ると。 あたしは、幸せは自分が感じるものだと思ってる。些細なことでも「幸せ」と感じる心が無ければ、きっと一生不幸のオンパレードで過ごすんだろうと思う。 よって幸せは、「人にもらう」もんじゃない。「自分で作る」もんだし。「人に与えるもんだ」と思う。 同じく、愛も。前頁に書いたような男を見ると 「愛は、人に求めるもんじゃねーっ!人に与えるもんだっ!」と叫びたくなる。
大体、人は、相手に求める事が多すぎる。 「言葉が欲しい」「愛が欲しい」「〜して欲しい」欲しい欲しいの結果、届かぬ幸せに切なくなってるケースが多い。んでもって、精神的に参ってたりなんかする。 自分の世界なんだろうな。センチメンタル万歳っ!ある意味、可愛らしい。女性らしい。大変羨ましい時もあるが。 でもな。そんなに他力本願でいいのか?また、勝手などっかで見た格言を言うならば、『求めるな。欲しければ与えよ。』だ。 偉そうだな。あたし。 こんなあたしに、随分前だけど、お相手が言ったことがある。
「俺、今はダメだけど、いつかは幸せにするから。一生懸命考えてるから。」と。
とりあえず「ああ、期待しないで待ってるわ」と答えたあたし。 可愛くねーか。可愛くねーなって言われたさ。でもな、あたし、言ったんだ。
「考えなくていいから、黙って付いて来いっ!あたしが幸せにしてやるからっ」って。
お相手は参ってたよ。参ってたけど、情けねーって悲しかったみたいだけど、 「そうかもなぁ・・・」って言ってたよ。 この話、友達にしたら「男らしいっ!」って、あたし誉められたよ。 で、昨日なんだけどね。大雨だったさ。サッカー日本戦あったさ。大雨だとね、お相手のお仕事はお休みなのさ。 で、あたしは仕事が無さげだったから、お相手の家で一緒にサッカー観ようと思ってね。帰宅しないで居たのさ。 したら、友達から電話があってね。途中で友達が気付いたらしく、 「あ、彼氏居るんだ?」って慌てるからさ、 「いいんだって。お構いなく」って答えてさ。 「なんか、予定外のあたしが居るって、さっきから愚痴るんですけど」って訴えたのさ。 どうやら、お相手はあたしが居ない空間でお休みしたかったらしいのさ。 したら、さすがは、あたしの友達ね。こう答えたよ。
「予定外のあるひが居るから、参ってるんでしょう(笑)」
ってね。うほほほほ。参ってましたね。確かに。俺の家なのに、俺の唯一の休みなのにって。おいたわしい。 その後に、買物行こう♪って大雨の中出かけたら、火曜定休で店休みで参ってたし、 仕方なく別のデパートに行って、ついでに「ランチ食べたい」(オフィスにお勤めじゃないのでランチとは無縁なの)っていうのでレストラン街に行ったら。 「本日、断水のため」ってことで全滅。これにも、かなりの率で参ってたし。 して、自宅に戻ってサッカー観てはみたものの、負けちって参ってたのは言うまでもないか。 せっかく、応援の練習付き合ってあげたのになぁ。 お相手:「にぃ〜〜っぽん」 あたし:「にぃ〜〜っぽん」 お相手:「違うな」 あたし:「にぃ〜〜っぽん」 お相手:「息を吐いてぇ〜〜っ ギリギリの所で苦しげに言うんだ」 あたし:「わかった」 お相手:「にぃ〜〜っぽん」 あたし:「にぃ〜〜っぽん」 お相手:「違うだろ。にぃ〜〜っぽんっの次はチャチャチャでしょ」 あたし:「なんでだよ。合言葉だもん。」 お相手:「そうか。にぃ〜〜っぽんっ」 あたし:「にぃ〜〜〜っぽんっ」
・・・・・くだらなくてすまない気持ちで一杯だが。 その後も、隙あらば「にぃ〜〜っぽんっ」コールは続き、すぐに返さないといけない義務がお互いを縛りあっていた。 よって、サッカーが始まるまで、油断なら無い状況が続く一日であった。
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