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2002年06月12日(水)

朝の危機

昨日、ご近所の声は聞こえるんだってな話を書いた直後に、響く声。

「もしもし?生きてるの?」
「連絡無いから、いらないのかと思ったよ」
「ああ、明日でいいか?」

「夜、玄関のとこにかけとくから、時間ある時に取りに来てよ」

「ま、ダメでも、盗まれることは無いでしょ」


こんな話が聞こえたら、一体、人々はどうなさるでしょ?
見に行きたい・・・あたしだったら衝動に駆られますな。
いや、もしかしたら罠かもしれない。
うむ。では、タバコを買うフリをして、夜、その家の前を通過してみようではないかっ!
と、思うんでしょうな。しかし、思いませんって。
近所に響かせた本人はあたしですからねぃ。
あたしん家、携帯の電波悪いんす。よって、窓にへばりつきで話すんですな。
しかも、携帯って何気に声大きくなりません?
切ってから気付きました。まるで盗んでくれとアピールしてるかのようだと。
昨日、あんなこと書い直後だっただけに、自分棚上げ行為を深く反省中。
いや、相手は友人兼仕事依頼人なんですの。仕事を依頼されてから一週間音信不通だったもんで。

さて。気候のせいか、眠い日が続きますな。
今朝、朦朧としつつバス停を降り立ち、何の気為しに脇道を通って自宅へ戻る途中のこと。
そこって小学校のとこだからでしょうね。車が入れないように∩型の鉄製の杭(って言わないか)がド真中に打ち立ててあるのです。
その∩はグレーでして。鉄棒を彷彿とさせる感じです。その上に、同じ色のスズメが5羽ぐらいデコレーションされているんですな。
なんともほのぼのとした感じです。
して、そこを通過しようとしたとき、視界の下の方にスズメのデコレーションが映った訳です。
うぇ?スズメ落ちてるんかいな?楽しいから拾って帰ろうかなぁ・・・・
などと思いながら振り返りましたところ、それはグレーのハトでした。
紛らわしいヤツめっ!
大体、人間が通過したってぇ〜のに、微動だにしないなんてナマイキぃ〜〜っ!
などと憤慨しつつ、懐かしの小学校の校庭を眺めつつ歩を進めておりました。

すると。
前から若僧の集団がいらっしゃる・・・
「若造」じゃ無いです。頑張れ若造のカロリーメイトを思い出してしまったのはあたしだけかもしれませんが。
若い僧侶の方々、修行僧とでもお呼びすれば宜しいのでしょうか?その集団です。
ここ、とにかくお寺が多いのです。MY駐車場の前にまずお寺。よく、葬儀をしておられます。
駐車場から自宅までの徒歩1分。その間に別のお寺の鳥居。山の上にあるらしいです。(行った事ない)
で、我が家の斜め前にもお寺。ベランダからは、お墓が見えます。気にしてませんが。
今回お会いした若僧さん達は、我が家から見える山向こう。徒歩2分の距離にある小学校の側のお寺からいらした模様。
よく、霊柩車は前から来ると良いけれど、後ろからだとNGって言われます。
ってことは、前から来るお坊さんの集団は、とても良いんでは?ラッキーかも♪
しっかし、ほんとさすがね。ピシっと一列よ。周りの小中の学生にお手本として見せたやりたい。あいつら、耳悪いから避ける事知らねーんだよなぁ・・
などとあたしが心で呟いているとも知らず、若僧さんはあたしの横を通り抜けていきま・・・・・




せんっ(TT)
正確には、あたしの右側を4-5名の若僧さんは通り過ぎたのです。
人数は数えませんでしたが、10名はいらしたと思われます。
あたしは、後、6名ほどを神妙な面持ちで見送れば良かったはずなのです。
だのにだのに・・・ハッと気付くと列が斜めってますっ!背後に草履のかすかな音が聞こえてきますっ!
なんとっ

若僧さん達がUターンして来たぁ〜〜っっ!!!


のです・・・彼ら、歩く速度がテキパキしてますっ!寝ぼけてテラテラ歩いてるあたしとは違いますっ!
若僧さんの先頭が、間もなくあたしに追いつこうかという時になって、あたしは恐怖を感じました。

このままでは、若僧さんに囲まれてしまうぅぅぅぅっ
っていうか、
あたしが先頭になってしまうぅぅぅぅぅっのか?

いやはや、焦りましたな。慌ててちぃと小走りで距離を開け、なんとか危機は免れました。
ひぃひぃっ まじ、びっくらこいたなぁ・・・お坊さんがUターンするなんてあり?
しばしすると、背後の若僧さん達の足音が、あたしとは逆方向へ向って行くのを背中で感じました。
まぁ、相手も人間だ。間違いもある。道が違ったのか忘れ物したのか知らんがな。
いや、何にせよ、どんな時も慌てた素振りを見せなかったのは、さすが修行してるだけのことはありますな。
安堵感に包まれ、若僧さんたちに心で敬意を表しつつ別れを告げようとしたところ・・・

ぼーーーーー・・・・ぼーーーーー・・・・

何やら耳に入って参りました。
今度はなに?左右にある小学校から?それとも中学校なの?ブラバンの練習?
いや、違います。後ろです・・・・・
思わず立ち止まるあたし。勇気を出して振り返るあたし。
そこには、最後尾の若僧さんが角を曲がられる姿が。
その若僧さんの口が「ぼーーー」という形をしているのを、乱視&近視のあたしの目が確認致しました。
おぃおぃ・・・・・・どこまで、あたしの朝をおびやかすつもりだ?
いや、まて。あたしへのお礼のつもりかもしれないぞ?(いえ。違います)

いやはや、おかげさまで、目がパッチリさえましたわ。
いえね。2年前まで幸運な事に、あたし、お坊さんの姿を拝むのは神社仏閣。はたまた駅ぐらいしか無かったのですわ。
会話したことも無く、知り合いも居なかったので免疫が不足がちだったのですな。
よって、なんだか同じ人間っていう感覚よりも遠い存在な方々でした。
して、ここ2年ほど、身近でお世話になり会話も少々したりして、多少は「相手も人間」は大袈裟か。多少は身近な人って思えるようになりました。
しかしですね。あたしはまだ、お坊さんのお姿には、ちっとだけ緊張しがちなんですわ。
そんな娘を知らずに居るであろう我母上は、父上の時にいらして下さる若い僧侶の方に向って
「お子さんはいらっしゃるの?」だの「肌のつやがいいわねぇ」だの
近所のおばはん話をなさるのですな。
どうやら、彼女にとっては車の営業マンもお坊さんも、自分より若けりゃ「子供と一緒よぉ」になるらしいです(T▽T)
ま、今回のUターン事件で、あたしも多少は親近感が湧きましたがね。
っていうか、その前に。新盆に来た時のお坊さんの車にカーナビがついてた時点で、あたしの中の僧侶像が少なからず崩れてはいたのですけどね。

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