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■ これからの私に。
仕事の帰り、駅のアナウンスを聞きながらふと前を見ると、 とてもセンスの良い素敵な女性が歩いていた。 追い越しざまにちらりと見たら、彼女は白い杖を持っていた。
すぐさま、中途失明された方かな。と思った。
片耳が聞こえなくなってから「中途失聴」という言葉を知った。 先天的なものではなく、ある程度健聴者で生きてきて何らかの疾患で失聴する人 のこと。
目が見えなくても、きちんと自分の好きなものを着て好きなスタイルで居ます。 という姿勢が手に取るようにわかる。 ある程度自分のスタイルが確立してから視力を失ったのかと思うと、胸が痛んだ。 あくまでも想像なので勝手に胸を痛まれても失礼な話だと言われるかもしれない。
でも、そんな人を見かけて今までとは違う気持ちでいる自分に気づく。
なんとなく振り返ってみると「自分だけは大丈夫。私だけは特別」と思っていたにも かかわらず「とんだ出来事」になってしまうことが結構あった。 両親の病気や出産時のトラブルや子供の病気や自身の病気などなど。 それでもいつもすんなり受け入れることができたと思う。
聞こえなくなってからは「うそー。なんで私が?」とありきたりに思った。 今はだいぶん受け入れているけれど、やっぱり100回くらいは「なんで?」と思った。 もしもう片方も悪くなってしまったらどのくらい受け入れるまでに時間がかかるんだろう。
それでも今日私は思った。すごくすとんと胸に落ちてきた。 どんなふうになっても私の価値は変わらない。 力を抜いて飄々としていたい。与えられたものを十分に生かして、 そしていつも気高く居たい。
2004年10月06日(水)
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