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■ 風
風のような人であれたらと 思っていた
何にも執着する事なく そしてまたされる事もなく さらりさらりと天の合間を自由に吹き抜ける風に
しがらみもなく 伸ばされる手もなく 周りで何があろうとも自身は悠々としている 風に
来たときと同じように後を濁さず去っていける 風に
しかし風は その性質ゆえ自身を落ち着かせる事が出来ない 常にどこかへ向かって吹いていないと 己の身すら保てない とどまりたがればたちどころに消えてしまうのもまた 風である
そして とどまりたがっている自分を捨て切れないのもまた 真実で だけど風というのは何かを「捨てて」いる存在などではないことを 知っているので
自分は風にはなれないんだろうと。 どんなに風のように見えても、根本は違うんだろうと。 これが、「理想」と「実際」のギャップなんだろうと。 でもそれは決して「悲しむべきこと」ではないのだろうと。
風に視線を向けながら思うのである。
2002年05月26日(日)
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