きみはボクらの宝物
小悪魔研究所



 言われたくない

本日の担当:SHY

 今まで8:45に家を出て幼稚園へ行っていたSizの通学時間が1時間繰り上がった。
 無理もない。幼稚園は30秒で到着するのだし、始まるのも遅かったのだから。
 かくして、私が毎朝ベランダから通学班の列の中でちょこちょこ歩いているSizを見送るのだ。
 恥ずかしいからやめろ、と言われるまでは続けようと思う。
 ささやかな、朝の幸福。



 午前授業のSizが帰った頃に、心配になって家に電話をしてしまう。
 私の胸の裡をよそに、元気に電話に出るのはSiz本人だ。
 そして、今日は何があったとか、何時に帰ってきたとか、そんなお喋りをするのだった。
 いつものSizは背後でkinaが待っているにも関わらず、何かと話を引き伸ばしては受話器を放そうとしない。
 それが、今日は違った。

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 え...まだ、と言いよどんで彼女は言葉を継いだ。
 「ママにかわるね」と。

2006年04月19日(水)
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