|
|
■■■
■■
■ ゆびさき。握りしめた夜。18
+++
ココのあらまし説明をつけてみました。
初めての方・概要を知りたい方などは、
>>コチラからどうぞ。
+++
意味ありげに。 握り締めた指先は。
とてもあたたかくて。 とても心地よくて。
一瞬がとても長くおもえた。 いや、単に長くあってほしかっただけなのかもしれないけど。
なにもゆわずに、 アタシのなすがままでいてくれた、 カレ。
ケイは席を立ってたから。 だれも起きてないし、 きいてないのに。
振り払うこともせず。 『なにー?』 っていうこともせず、 ただだまって、 アタシに握り締められてるままの、 その現状を受け入れてくれていた。
そこになにか意図があったことを。 きっと悟られているんだろうけど。
アタシは甘えた。 一度は捨てたはずの打算。 弱っていたのか。甘えたかったのか。
カレがなにか悟って、 何かいいだしてくれるのを待っていたのか。
指先をにぎりしめながら、かんがえていたことは、
何も覚えていない。
単に本当に真っ白だったのかもしれない。
++++++ そんな甘い時間はすぐにおわる。 ケイはすぐにもどってきたし、 アタシはすぐにかえらなくちゃいけなかったし。
『かえるーーーー』
握り締めた指先を離して。 何事もなかったかのように、立ち上がる。
仕事がんばってw
玄関までケイにみおくられながら、 ありがとっていいながら、 ケイ越しにいるカレをみた。
無言で、
『じゃー』
といったしぐさをみせてる。 おつかれ。 そういってケイの家を後にする。
ケイの家から、歩きながら帰りながら。 数回無視していた旦那様からの電話にでた。
『いま、かえってるから。』
一応。 心配はしていたのかな。 旦那様。
でも。 家に帰ってからの会話は簡潔。
それだけ、かな。 それで朝までねむってたや。って。 7割本当。3割うそかも。
それ以上はなにも聞かれない。 そして、 昨日の言い合いはなかったかのように、 話題にならない。
私からも。 旦那様からも。
自然な会話。 自然な朝の風景。 ; : : なんて不自然・・・・・・。
>>続く(次回最後。)
2003年04月06日(日)
|
|
|