「かんぱーい！」
さすがにヘトヘトでビールが旨いっ！
ドキドキはなかなかどうしようもなかったけど。
とりあえず、二人で飲みに出たんだから。
「仕事の後のビールは最高だぁ」
「つか、回りそう〜っっ」
なぜかテンションは二人して高かった。仕事後だし？

それから3時間ぐらいかなぁ・・・。
当たり障りの無い話を続けて、私はとうとう決心。
決めたんだから、今日のカケに勝ったら告白するって！

「あのさぁ」・・・急に話を遮る私。

「今日『カケてた』って言ったの覚えてる？」

「・・・あ、バイト？」

「そう、バイト。フルコースでさ、
　勝手に羽村くんとスピード競ってたのさ」

「何ぃ？先に言ってくれればぁ」

「イヤ、そうじゃなくてね」

「？」

「羽村くんより早くデザートまでいけたら告白しよう、って」

「！」

「前から冗談みたいに何度も言ってて、いまさら、と思うかもしれないけど
　私は本当に羽村くんが好きなんだけど、彼女にしてくれませんか」

って、目を見て言えた！！
もう、ドキドキどころじゃなかったけど。
・・・当の羽村くんは・・・困ってる顔、なのかなぁ。
笑ってるけど、いい笑顔じゃない、というか・・・。
しまった、タイミング早かったかなぁ、と思ったよ。本当。
「んと、返事は今じゃなくてもいいから！また、今度」
「・・・わかった。考えとくね」
・・・「考えておく」はヤバイかなぁ（泣）

その日はそれ以上聞けず、せっかく必死の告白も忘れるほど
他の雑談で盛り上がって閉店の5時近くまで飲んでいたらしい。

私は告白したんだよねぇ？？？（泣）