空のむこうにみえたもの
美空:misora



 Blu

辻仁成さんの“冷静と〜”のBleを読み終えました。

今回はこれが心に残りました。

(以下、本文引用)
空はつねに一定ではない。雲は形を留めることはなく、いつも自由に動き回っている。空を見上げるということは、心を見つめることに似ていた。

いろんな空があるように、人間にもいろんな人間がいるのだ、と思うとなんでもかんでも許せるような気分になれた。

低い空、高い空。
大きい空、狭い空。
青い空、暗い空。
澄んだ空、濁った空。
しかしどの空も空にかわりはなかった。
(引用終了)

何だろう。

何だかこう・・・『無理をしなくてもいいんだよ』と自分に向かっ

て言われているようで、読んでいて体中から力が抜けていく

のが分かりました。

“どの空も空にかわりはなかった”

うん。。。どれも自分自身。

笑ってる私も、怒っている私も、泣いている私も、微笑んで

いる私も、全てはほんの一側面であって、これら全てをひっ

くるめて私。

そのままでいいのだと許してもらっているようで、張り詰めて

いた心の糸が少し緩んだ気がしたのでした。



順正は過去と共に生きていて、それは私も同じなのではない

かと思いました。

光り輝く過去の面影から開放されず、自ら寄り添うようにして

生きていく順正の姿が、ちょうど今の自分自身を見ているよう

で、私はこのようにして生きてきたのかと思い知らされたので

した。

芽美のような存在の誰かの傍に居て心が安らいだこともあり

ましたが、それでも心に空いた穴を完全に塞ぐ事はできませ

んでした。

もしかしたら、それは今でもそうなのかもしれません。

どこに居ても、だれと居ても、結局はどこにも居場所がないと

思ってしまうのですから。

切り離したものが大きすぎたのでしょう。

置いてきたものが大きすぎたのでしょう。

二度とあの頃には戻れないと分かっているのに、心はあの頃

のまま彷徨い続けているようです。



心穏やかに過ごせるとよいのですが。。。

手放したものを手放したと認め、新しい何かを手にするために

日々を送ることが出来れば、きっとそれが一番の幸せなので

はないかと。

抱えてきた過去を昇華させることが出来れば次が見えてくる

のではないかと。

そう思えてなりません。



そう思いながらBluを読み終えたのでした。

2009年04月28日(火)
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