2012年09月19日(水) |
いのしし防護柵 高さは120cm必要 |
いのしし防護柵の規格は 横幅200cmで高さは120cm。この規格で鋼棒を溶接して作るのだが、下のほうは ウリボー がくぐり抜けないように巾を狭くして、上のほうは20cm角くらい以下でメッシュ状にする。
この規格は、いのししの生態観察によって決まってきたようだ。
これを、2mごとのつなぎ目に鋼棒を打ち込み、ステンレスの針金で3箇所固定。網の真ん中にもう一本鋼棒を打ち込み2箇所程度で固定する。 2mのつなぎ目ごとの固定個所3箇所は、下2箇所は狭い範囲で固定して上の一箇所は広がらない程度での固定でもかまわない。
いのししは、障害物があったときは、下から突き上げて掘りおがして 突破 するので、防護柵を固定したあと、力の限り柵を持ち上げてさらに蹴飛ばしてみて、それで動かなければ、完璧な防護柵の出来上がり となる。
我が地の防護柵が突破されて、農作物や民家の近くをいのししさんが徘徊しているが、防護柵の資材受け入れ数が、どういうわけか柵の真ん中を固定する鋼棒の数が半数しかなかったことに原因する部分もある。 施工の時、この数が足らないことが分かっていながら、とりあえず2mごとの固定で済ませておきましょうとやったものだから、いのししさんの防護柵突破を許してしまっている。
いのししがどこから出てきているのかと防護柵を見て回ったら、以前からの獣道に設置している防護柵の下を押し広げ ツーカー で通行できるようになているところが(確認しただけで)2箇所あった。柵のまんなかもきっちりと止めているところは、突破されているところは無い。
人の知恵は、即取り入れて即現場で使うに限る。「とりあえずで」とかの思い込みはあくまでもその人の都合。いのししの都合は違う。
120cm×200cmのいのしし防護用柵は、その筋の業者が作っているもので、ここらで 直ぐ 入手できるわけではない。そこでイノシシ防護のためには、市販の電機牧柵機(これはホームセンターで即入手できる)を設置するか、安いワイヤメッシュを設置していく人が多い。 が、電機牧柵機は電線からの漏電で、ショック電圧が落ちて、進入を許すことが出てくるし、ワイヤメッシュは100cm×200cmの規格なので、上から飛び込む 猛者 によって、大事な農作物を痛めつけられることがある。
このところの圃場の見回りは、イノシシの侵入が無いかどうかを確認することが大きな仕事となっている。一夜圃場への進入を許せば、一袋収穫減となることは覚悟しなければならない。二夜目には3袋かな。 電柵のほうは行動ルートから離れているようなので、一安心。収穫まであと20日間油断は禁物。ワイヤメッシュのほうには、昨夜メッシュに足を掛けた跡が3箇所あった。
過去の経験から、今夜ここから飛び込むとみた。 せんかくの作物いのししなんかにやってちゃいな。
そこで、44mの距離の柵を二重にして、高さを120cmにした。 彼岸の頃、マンジュシャゲが咲き出した。仕事をしてもそう暑くはないことだけは、いのしし対策などといういらぬ仕事に取り組む百姓の慰めかえ。
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