2012年07月24日(火) |
除草剤にもいろいろある |
一週間ほど前の夕方、突然の お叱り の電話があった。内容は、電話の主の圃場の稲に除草剤がかかった痕跡が出て、 どうしてくれる とのこと。 毎日の圃場の見回りで、その痕跡が出ていることは 確認 していてが、除草剤を散布したのは 私ではない。 早速、電話の主さん宅を訪問し、多分 どこそこの だれそれが ああだこうだ でそうなったのでしょう と話をしたら問い合わせをして納得してくれた。
この時期、圃場廻りをしていてよく見かける農家さんの軽トラには、散布器具を積んでいるのをよく見かける。圃場の中、圃場の周辺部に生える雑草を始末するための除草剤が 仕込まれて いるのだろう。 青々と繁茂していた雑草が、ある日当然 黄色く 変色してくるので、農家さんの仕事の後を確認することになるのだ。
くだんの除草剤の散布者さんは、どちらかというと 善意の素人さん。わけあって圃場廻りを楽しみにして、その合間にいろいろとやっていってくれているお方。 この方が使った除草剤は稲が枯れた状況から推測して、ラウンドアップ系除草剤だろう。この除草剤は効果は遅いが良く利く。が、よくよく注意して使わないと、 くだんのお叱りを被ることになる。
私の管理する圃場にも、よく除草剤が飛んできて、その部分が収穫不能になったことが二度三度。菓子折り持参のお断り訪問を受けても、なんだか申しわけないばかり。 この除草剤はサット霧が飛んできただけで、稲は成長が止まり、実入りが期待できなくなる。その効果のメカニヅムは、葉にかかった薬剤が吸収され、根まで到達してそこで成長抑制の効果を出す。
この系統の除草剤を私はあまり使わない。効果が遅いうえにこの薬害は正直怖い。
稲作作業体系のなかで、時間的ゆとりがあり、圃場のなかの雑草が集中的に生えているところに、その雑草に合わせた除草剤を集中的に使う。 ヒエ系のものに利く除草剤、広葉雑草系に効く除草剤、芋系の雑草に利く除草剤といろいろあるが、どの種類の除草剤も10a当たりの除草剤価格が 高い から 「よっぽど雑草が多い」場合でないと使わない。
そんな私だが、昨年は除草に失敗したところの稲刈り中に、ヒエ系の雑草がコンバインのコキドウに絡まって、回転系のギアが 吹っ飛んだ のには 参った。 ので、今年はこのヒエ系の雑草があるところを集中して除草作業中。圃場回りの除草には、雑草の青い部分にかかったら一日で枯らしていく系の除草剤を使用。これだと、かかった場所だけ 点 点 で枯らすから、稲の収穫不能とまで散布失敗することは少ない。
篤農かさんといわれるお方の圃場は、雑草が1本も無いのが この業界の常識 か な 。その境地に至るまで まだまだ 道は遠し 猛暑日が続くなかでの 百姓の嘆き節
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