一色達夫の日記

2005年06月30日(木) 新西条市図書館考 No1 「耐震基準」

西条市新図書館建設を新築で行うことを求めるための考察。

西条市出身で(旧西条市の事情が分かる)建設設計業を営む方に電話して、建物に関する初歩的知識を入手。
それによると、
耐震基準は昭和51年と昭和56年に改正し現在に至っている。
だから昭和51年以前の建物は、耐震に関しては話にならないが、昭和53年建設の建物ならば56年の基準に合わせるための耐震補強を施せば使用に耐えるだろう。

ただ、昭和53年頃は第2次オイルショックのただ中で、資材が不足していた時期なので、フジの建物が骨材やコンクリート等の資材にどんな物を使っているのか注意しなければならない。

床加重設計は図書館と店舗とでは同じ位なので、その点からだけならば転用出来なくはないだろう。

図書館設計は専門知識が必要な特殊建物だから、設計事務所によって設計が出来るところ出来ないところがある。

建物の出来を評価する言葉に 化粧前 が良い悪いと良く使われる。化粧前とは建物の表情だが、その表情見え方を良くするため導入部から若干控えて建てることが求められる。その点で現在のフジ建物を図書館としてそのまま使用することには騒音・採光・の面からもムリがある。
どんなに前面を厚化粧しても、根本的な欠陥部分となりかねない。
それと、建物の表紙を付けると言うけど、フジの建物なら表紙が付かない状態になるでしょう。

(この表紙を付けるという表現は、本には表紙があり目次があって初めて本文が始まるという意味から、敷地から含めた建物の全体の出来映えをいうようだ。用地に制約がある場合はイザ知らず、三河屋、フジ、クリニック跡地を含めて90000平米の敷地内の最全面部分からイキナリ図書館施設とすることの必然性は無いという事か。)(私もはじめて聞いた表現方法で なるほど と感じた)

現在、どこの自治体も財政不足だから、建物をリフォームして使うことも盛んに行われるようになってはきた。そのような事が得意な設計業者も出てきている。
でもそれは既存建物の用途と使用しようとする建物の用途を考慮してのことだと思うよ。
よりによって西条のあのフジの建物を図書館にねえ。フーン。
店舗と図書館ではまったく用途が違うのだから、最初から設計に制約があるところからの出発ではねえ。それに図書館として使うための大改装では今の建物で使える部分は基礎工事と柱と床でしょう。それなら建設費で節約できる部分はあまり多くはないと思うよ。まあ分からない事があったら又電話して

と言って電話を切った。 


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