一色達夫の日記

2005年04月13日(水) 地域で目に付くもの No2 農業関係

水稲の普通栽培は6月の梅雨入り頃に田植えと相場が決まっていたが、この頃では4月初旬の頃に田植えをして真夏の盆ころには収穫する栽培方式が出てきた。

この栽培方式は旧西条市の禎瑞地区から始まったように思う。それがこのところ序序に西条市内全域に広がって来ているようだ。
地域を歩いていると、飯岡地区が既に田植えしているところがあるし、今年は玉津の船屋地区での早期栽培面積が格段に増えたことを感じる。

人づてに聞いたところでは、このような栽培方法に取り組む方々は、グループを作っての協同作業を実施しているとの話。
様変わりしつつある農業状況も、人がいて初めて事が動くようだ。

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農業関係で目に付くものといえば、農家の軒先に置かれているキャリーもある。
これはJAの直販所に出荷するためのもの。めいめいがそれぞれに栽培した品物を、好きなように包装して直販所に出荷し、売れれば小遣いになるけれど、売れなければ自分で引き取り処置する。

この間話をした年輩のご婦人は、黙々とツクシのはかまを取り除いていた。
聞くと、JAの直販所に出荷するためのものだという。
生えているものを採ってきてそのままパック詰めして出荷しても、お客さんは手を出してはくれないのだという。
買って帰ってそのまま調理できるようにしたものしか売れないのだそうだ。
それで、はかまを取り除いているのだという。

一パックいかほどにもならないのに、それを買ってもらえるように大きな手間をかける。ツクシのあくで黒くなった指先に目が行き、労働の代価というものの不公平を感じずにはいられなかった。


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