一色達夫の日記

2005年04月02日(土) 県武道館のずさん工事

昨日の愛媛新聞一面トップに「県武道館ずさん工事・設計通りの耐震性なし」「県調査結果・副道場 亀裂恐れ」「JVミス隠す 管理業者検査せず」との記事が掲載されている。
この記事の中で名指しされている設計・施工を監理する建設事務所の名前を見て、オヤッと思った。

この業者、西条市で新しく開館した施設の設計業者。(私は、この施設の設計業者名を、完成を祝う新聞全面広告で初めて知ったのだが、うかつだったと感じている)
名指し批判は 跳ね返り が怖いから、新聞紙上などで既に報道された事実に基づいて書き残す。

この業者の設計には疑問がつきまとうようだ。

もう10年も以前の話だが、この業者の設計によって地域で既に開館している文化会館の設計に欠陥があり、無償で工事をやり変えた事がある。(新聞報道済み。その記事をまだストックしている)
当時、私もその事情を少なからず知ったので、チョット調べて見たら、面白い事実が判明した。

この業者の設計による文化会館は、設計に欠陥があった文化会館の建設以前に既に愛媛県内に存在していた。その先行建設の文化会館は700席のワンフロア形式だったのだが、この設計を基本として、それに2階部分の200席をくっつけて900席のホールとしたのがいわく付きのホール。そんなことをしているのだから客席から舞台が見えないという根本的欠陥が出来るはずだよ。

私のような設計の ど素人 が、チョット勉強しただけで「何なんこれ。これでもプロの仕事」と感じてしまうような設計の建物が、大枚多額な税金を投入して建設されていることに唖然とする思いだった。

そんな過去の話を思い出して、あの業者なら今回の武道館での事件も引き起こすだろう さもありなん と納得するばかり。

その業者が設計した西条市の施設も、利用が多くなってくるにつけて 使い勝手の悪さ を指摘する声も高くなってきている。

この日記の愛読者の中には、「不都合が起こってからお前は人のミスをあげつらうのか」と直ぐに陰口を叩く輩も若干名いるから言っておくが、私の反省すべき点は既にこの日記に記入している。
反省は反省として、この経験を次にどう活かすかが問題なのだから、あえてこの業者の批判をしておく。


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