華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜
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2004年03月11日(木)

午前1時の情事。 〜怖かった〜


<前号の続き>


俺は瑶子の腕を掴み、ベッドへ強く押し倒す。
スーツの上から乳房を揉みしだきながら、俺はパンストを掴む。
瑶子は思わず上ずった声を漏らす。

そして俺は力一杯、薄い化繊の布を引きちぎった。
派手な音を立てて引きちぎれる極細の繊維。


 「あうっ」


俺の腕力に驚いた瑶子は悲鳴を上げた。
その中から現れた黒い下着を弄り、強引に指を圧し当てる。

下着の上からだったが、指先は温く濡れていた。


 「ああん、いやぁ・・・」
「瑶子、もしかして犯されて感じるのか?」

 「された事無いから・・・平良にだけなのぉ、犯されたいって思うのは」
「嘘付け、他に男がいるだろう?」

 「もう会ってないぃ・・・本当なのぉ・・・!」
「信じられないね。ようし今日は思い切り辱めてやるから」

 「あああっダメ!」
「ダメじゃない!覚悟してもらうよ!」

 「嫌ぁ・・・」
「男を本気にさせたら・・・どうなるか思い知るんだな」


俺は乱暴なSexは嫌いだ。

しかしそれが相手を悦ばせるのなら、俺は鬼にでもなれる。


瑶子の事が好きだった。
だから誰よりも大事に抱いていたいと思っていた。
しかし、瑶子から見た俺は単なるSex Friend。
肉体の快楽追究が一番の目的である。

そんな俺に、旦那にも求められない性の衝動や欲求を求めてくれる。
ならば答えてやりたいではないか。



どれくらいの時間が経ったのだろう。


直前まで響き渡っていた喘ぎ声が止み、静まり返った空間。
独特の甘い匂いがうっすらと漂う、薄暗い部屋。

蹴飛ばして、下に落ちたベッドの掛け布団。
汗や愛液が染み、皺だらけになったシーツ。

燃え尽き、抜け殻になってうつ伏せに倒れこむ瑶子。
その隣りで仰向けになって深呼吸を繰り返す俺。


グッタリとした裸体を起こし、フラフラと冷蔵庫に向かう瑶子。
ドアを開け、冷たい飲み物をあさる。
そこから出したスポーツドリンクを喉を鳴らして飲み干した。
再び俺の左隣りに座ると、肩に頭を乗せてふと漏らした。


 「今日の平良、すごく、怖かった・・・」


俺は身体を起こして瑶子に尋ねた。


「・・・嫌だったか?」
 「ううん、嫌じゃないの。でもね、すごく怖かった」

「どう怖かったの?」


瑶子は何も答えずに、ベッドに腰掛ける。
そして俺の懐に倒れ込むように、身を寄せた。

裸の瑶子を抱き寄せて、体温を分かち合った。

そしてしばらくした後で、俺と瑶子はまた一つになった。
普段見せない瑶子の動揺を思い遣り、一転して優しく抱いた。


瑶子は安心したかのように、いつも以上に甘えてきた。
普段口にしないほどの言葉で、俺に語り掛けてくる。


 「平良、大好きよ・・・まだ離れないでね・・・まだ離れないで・・・」
「大丈夫、このままずっと繋がっていたい位だよ・・・」

 「好きよ・・・この大きい身体も、このオチンチンも、優しい声も・・・」
「ああ、俺も好きだよ・・・寂しくなったら、いつでも抱きとめてやる」

 「・・・嬉しい・・・ダメ、また泣けちゃう・・・」
「泣け、泣きたいだけ泣け・・・思い切り声を上げて泣いてよ・・・」


瑶子は俺にしがみ付いて、聞き取れない言葉を繰り返して泣き続けた。
俺も正常位で繋がったまま、腰を止めて身体を密着させて抱き締めた。

俺と瑶子のスーツがソファにだらしなく捨てられている。
強引に脱がせたまま、放ってあった。

無邪気に泣き続ける瑶子の髪を撫でながら、
俺は横目でぼんやりとその服を見つめていた。



ホテルを出た頃には帰宅の予定時刻を過ぎ、すっかりと日が落ちていた。

夕方の県道空港線を南へ下っていた。
広い車線に、帰宅を急ぐ車列が渋滞を繰り返し、行く手を阻み続ける。

助手席に座る瑶子の顔をふと見る。
表情も柔和になり、肌つやも随分と良くなった。
今まで溜めてきたものを一気に吐き出し、スッキリしたのだろう。


 「平良、ゴメンね・・・最後イケなかったでしょ?」
「あ?ああ、構わないよ、それまでにイケたから」

 「・・・大丈夫?」
「もしまだ不満だったら、今度はこの車の中で求めようかな(笑)」

 「・・・じゃ、車を人目につかないところへ寄せて」
「・・・なぜ?」



<以下次号>








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