華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜
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2004年03月10日(水)

午前1時の情事。 〜黒いパンスト〜



<前号の続き>



瑶子の背負う現実を知る俺はただ黙って、その涙が枯れるまで
その細い身体を抱き締めることしか出来なかった。

瑶子は今の生活を、俺にどうにかして欲しい訳ではない。
ただ今の状況から来るフラストレーションを、
ただ一時でいいから解き放って欲しい、癒して欲しい・・・

俺はそう瑶子の欲求を理解していた。


ホテルの部屋から出る時、瑶子が言った。


 「あのね・・・私さ、平良に抱かれて凄く楽になった・・・」
「俺って、癒し系かな?」

 「私にとって、激しいけど癒されるの」
「よく分からないなぁ〜(笑)」

 「私にも、よく分かんないんだけどね(笑)」


瑶子は待ち合わせ場所と同じ所へ送って欲しいと言った。
俺はそこへ送り届け、互いに次回の再会を約束する。

瑶子は車から降りる際、俺にお礼代わりの軽いkissを残して、立ち去った。


しかし家庭の事を考えると、あまり夜に家を空けることは出来ないだろう。

公団住宅の時は、同じ屋根の下。
ある意味まだ気楽だった。

これからは何かあった時に困る。
必然的に会う機会が減っていくのは、明らかだった。




当時の俺の仕事は、平日の昼間に休みが入ることがあった。
それを調整して利用するしか、もう気兼ねなく瑶子と会う機会は生まれない。

俺はその旨をメールで送った。


 『私もパートをPTAの関係で休む時があるから、
  その時に時間があえば構わないよ』


平日に瑶子がパートの休む時は、月一回のPTA役員会の時。
その役員会は大抵午前中に終わり、午後からはフリーになるという。

その日に、俺は仕事を調整して午後から休みを入れた。



冬休み前最後の役員会となる、11月の終わり頃。
小春日和の、うららかな午後1時。
俺は再会する瑶子にあるリクエストをしていた。


「一度、スーツを着ておいでよ」
 「え、スーツ?最近着てないなぁ」

「いいから、リクエストね!」
 「そりゃ構わないけど・・・」


彼女の都合で、引越しした家の近くまで迎えに行く事にした。
名古屋市緑区のとある公民館前で待ち合わせる。

そこにスーツを着込んだ瑶子が立っていた。
着こなし方といい、メークといい、気合が入っている。
どこから見ても、一流の会社の女部長といった雰囲気だった。


「お久しぶり。今日は凄く格好良いね」
 「だって、近所の人から見たら変だもの・・・主婦がスーツだなんて」

「そんな事無いよ、すごく決まってる」
 「うふふ・・・ありがとう」


俺はホテルに行く前に、喫茶店に立ち寄った。
そこでも、聞き慣れた家庭での愚痴や娘の話になる。
彼女の気持ちを解きほぐすためにも、こういう話を聞いてあげたい。

着慣れないスーツに、どこか照れ臭そうな瑶子は、
よそよそしくカフェオレをすする。

俺はそんな麗しい瑶子に見とれながら、熱いコーヒーに口付ける。



その後、ホテルの部屋に入った。
瑶子は伸び上がって俺に抱きつき、先ほどのコーヒーの香りが残る
俺の唇を奪ってきた。

彼女はこの時を待っていたのだろうか。

しかし今日はスーツ姿。
これを堪能しない手は無い。

俺は瑶子のスーツの上から、掌で身体を撫でまわした。


「綺麗だな、よく似合ってる・・・」
 「ありがとう。主人でも言ってくれないよ、そんな事」

「主人、か(笑)。なら、余計に俺が言ってやる」
 「嬉しいよ、平良・・・」


どちらとも無く、唇で唇を塞ぎあう。
柔らかい粘膜の感触を、じっくりと時間を掛けて感じあう。

腰に回した俺の腕が、自然に瑶子をさらに強く抱き寄せる。
背中に回した瑶子の腕が、自然に俺にさらに強く抱きついてくる。

そして舌を割りいれ、ねっとりと絡ませあう。

瑶子は俺の腕に何の抵抗も無く抱かれ、熱くなった身体を押し付けてくる。


至福の時だ。


 「ねぇ、平良・・・私のスカートをまくってみて・・・」
「何?」

 「こういうの、好きじゃないかなぁ、って思ってね」


言われるがまま、俺は瑶子のスカートをまくってみる。
表れたのは、黒いパンスト。

瑶子は近くのソファに腰掛ける。
俺を誘うかのように、だらしなく足を開いて股間を俺に向ける。


 「平良・・・破って」
「・・・破ったら、どうなるかな?」

 「された事無いの・・・して」



<以下次号>








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