華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜
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2003年01月09日(木)

年下の男の子。 〜指名〜



<前号より続く>



数日後。

指名での三度目の電話の時、俺はこんな相談を受けた。


 「私ね・・・ここの店でもっと何とか稼ぎたいの」
「稼ぐ?指名を取りたいの?」

 「平良君、遊び慣れてそうだから教えてもらおうかなって思って(笑)」


どういう会話をすれば客の心を掴めるのか、という相談だ。
彼女の内に秘めた向上心は、今までの会話からも感じていた。
何事にも前向きだった。


こういうテレコミ業界の利用者は、俺も含めて大多数が「寂しい男」だ。

電話ででも女性の声を聞いて和み、癒されたい孤独な客。
自分では抱えきれない悩みや相談を聞いて欲しい客。
家族がいても関わる事を拒み、部屋に閉じこもる客。
テレクラと同様に「見知らぬ女性との出逢い」を求めている客。
ただ単にテレフォンSexがしたいだけの客だっている。


客の心を掴み、次回からも指名させるには・・・
単に綺麗な話ばかりでは不可能だ。

男は自身の自尊心を擽られると、心を許すものだ。
話の聞き方でもそういう部分での配慮も必要だ。

さらに男の欲望を掻き立てる部分が必要だし、時には騙しと紙一重の演技も。


「真知子さんはさ、どんな話をお客とするの?」
 「あのねぇ・・・やっぱりHな話が多いかな・・・」

「こういう店だからね。なら大抵の話は大丈夫かな(笑)」
 「だって、やっぱり私もそういう話、嫌いじゃないもの」

「ならテレフォンSexは?」
 「それはした事ない・・・どうやればいいか分からないし」

「Hな話がしたい客は結構やりたがるから、リードできるといいね」
 「そんなの出来ない・・・じゃ、どうやるか教えてよ(笑)」 


真知子は普段の会話から、どこか色気のある声をしている。

男の耳の奥をくすぐるような声色は、その深奥の性欲にも及ぶ代物だ。

欲望を剥き出しにして、テレフォンSexを求めて来る客も結構多かった。
しかし真知子はリードする術が判らずに断っていたそうだ。


「稼ぐためには、実際にしなくていいから、演技であの声が出せないと」
 「でも、演技で出せる声じゃないし・・・」

「そこは割り切りだって。なん生活のためなら頑張らないと」
 「うん、じゃ頑張る・・・でも・・・」

「何?」
 「実はね、興味もあるの。だから平良君に教えて欲しいなぁって・・・」


真知子からの大胆な告白。
予想だにしなかった展開だ。

俺も心臓が高鳴った。


「何・・・・最近、実際にはしてないの?」
 「うん、一人で?・・・やだ、言わせないでよ(笑)」

「オナニーは判るんだ、じゃテレHも出来るよ」
 「でも、やっぱり恥ずかしい・・・」


女とは触覚と妄想で性欲に火がつく生き物。


ただ電話では相手の身体に実際に触れる訳にはいかないので、
彼女の妄想を掻き立てる言葉や質問を繰り出す。

俺は声色を変え、テレフォンSex向けの低く響く声色に切り替えた。


「真知子って・・・男にどういう所を攻められると感じるの?」
 「・・・・・・恥ずかしいけど、身体中どこも弱いの」

「例えば?胸とかどうされると弱い?」
 「・・・先っぽを優しく触られたり、舐められたり・・・」

「・・・今、想像してるでしょ・・・声がすごく色っぽいよ・・・他には?」
 「やっぱり・・・」

「やっぱり?」
 「・・・言えないよぉ、恥ずかし過ぎるから・・・」

「下なんだ・・・」
 「うん」

「中が弱い?それとも外?」
 「どっちも弱いよ・・・ダメだよ」

「クリトリスは指先で弄られるのが好き?それとも口で?」
 「・・・・」

「思い出してみなよ、その通りにしてあげるから」
 「最初は指でぇ、それから優しく舐められてぇ・・・」

「どっちも好きなんだ・・・真知子って結構Hなんだね」
 「言わないでぇ・・・」

「俺がもし傍にいたら・・・抱き締めて真知子を溶かしてみたいな」
 「・・・・・・」

「そして誰も見た事がない程、乱してみたい」
 「・・・・・・やっ」


真知子から不意に話し声が消える。
変わって、深くて切なげな呼吸の音が聞こえる。
時折、短い喘ぎ声も。

高ぶる性感を抑えているようだった。
やはり自分の高まりを男に悟られるのは恥ずかしいのだろう。

俺は具体的な指示を出す。


「俺の掌で、真知子の胸を大きく揉んでいくよ・・・」
「それから乳首を服の上から摘んで、軽く転がすからね」
「強く摘んで、引っ張っちゃうよ」
「すごく感じやすいんだね・・・乳首を優しく舐めるから想像してご覧・・・」


俺は真知子の声の反応を確かめながら、妄想を掻き立てるように指示を出す。

真知子の吐息は熱を帯び、漏れ出す声も徐々に艶やかに変わっていく。


「次にどうされたい?言ってみな」
 「ダ、ダメ・・・・いじめないで、恥ずかしいから」

「言わないの?じゃ、もう電話切るから」
 「いやぁ、意地悪・・・お願いだから・・・触って欲しいの」

「じゃ、どこを?」
 「下の方・・・お願い」

「電話だから、下じゃわかんないよ。はっきり言ってご覧」
 「・・・・・・クリ・・・ちゃん」

「クリ?真知子のクリトリス、そこをどうされたい?」
 「・・・舐めて欲しいのぉ」

「最初は指で触って欲しいんじゃなかったんだ?いきなり舐めるの?」
 「だって、もう我慢できないのぉ・・・自分が自分じゃないのぉ」

「じゃ、下着を実際に脱いで、俺にしっかりと腿を開いて見せて」


真知子はすでに想像だけの世界から大きく逸脱していた。
いやだぁ、と抵抗してみせるが、俺は窘める。

その途端に、彼女は自分の殻をもう一枚脱いだようだ。


 「ねぇ、自分の指なのに止まらないの・・・」
 「すごい・・・痺れてるの、ああん・・・私の、すごい事になってよぉ・・・」
 「平良君の声だけでこんなに痺れてきちゃうなんてぇ」
 「お願い、お願いだから・・・もっと・・・来てっ・・・感じるぅ・・・」


うわ言のように淫靡極まりない台詞を繰り返す。
性感に酔った真知子の姿は、普段の彼女からは考えられない痴態だろう。
それが受話器の向こうで展開されているかと思うと、俺も抑え切れない。


「真知子・・・最高だよ、俺もすごく感じるよ・・・」


彼女の甘い汗の匂いが、糸を引くような愛液の感触が・・・
受話器越しに伝わってきそうな程の臨場感だ。



<以下次号>








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