華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜 | ||
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2002年10月25日(金) 東京美人物語。 〜ニヒリスト〜 |
<前号より続く> 店員がさっと分厚いカーテンを開くと、目の前に一人の女性が立っていた。 そこには雑誌で見た通りのヤスコが立っていた。 OLの制服風のコスチュームに身を包み、やや緊張した様子でモデル立ちする。 彼女は俺の会社にいるOLよりもずっと魅力的に見えた。 「初めて、ですよね?・・・おトイレはどうされますか?」 「ああ、今大丈夫です、結構です」 「では、足元に気を付けてこちらへ」 少々堅いやり取りの後、店の奥のプレイルームへと案内してくれる。 途中で俺に無表情で無言のまま、腕を絡ませてくる。 柔らかい身体だった。 案内された部屋は3畳程の広さで、狭いシャワー室がついていた。 内装は待合室とは違い、モノトーン調で照明も暗めだ。 シャワーで蒸すのだろう、エアコンが音を立てて除湿運転をしている。 「何キョロキョロ見てるの?」 「いやぁ、この店初めてだからさ」 「この部屋ね、今日は私専用なの」 ヤスコはベッドに腰掛ける俺の脇に座り、早速タバコを一服。 自分の持ち物を持ち込んでいるので気楽なのだ、という。 「雑誌のグラビア見て来たんだ・・・ヤスコさんって綺麗な人だなあって」 「・・・実物見て、ガッカリしたでしょ?」 「そんな事無いよ、いい感じだって。選んで良かったかも」 「・・・優しいね、お客さん(笑)」 ヤスコはクールというより、ニヒルな感じだった。 やはり顔形が整っている分、そのニヒルさが際立つのだろうか。 どこか空虚さを感じる冷たい雰囲気と言動。 そして冷ややかな視線。 「・・・ずっとこの仕事を?」 「ううん、昔はモデルっぽい事してたよ」 「すごいね!」 「誰だって出来るよ、ああいうのはニコパチだから」 適当に煽てられニッコリ微笑む顔を、カメラマンがシャッターを切る。 そんな自分の姿が地方の新聞広告などに載る。 仕事上、時には水着や下着姿を晒すのだが、 レンズの向こうの何万人よりも、スケベなカメラマンの視線がうざかった、と言う。 安っぽい仕事だったよ、と当時を振り返って話してくれた。 「で、こっち(風俗)に来ちゃった・・・んだ」 「借金でね。男に騙されて、こっちに来たの」 溜息交じりなのか、大きく紫煙を吹き出す。 俺もヤスコも言葉が続かず、重たい雰囲気が部屋を支配する。 「シャワーにしようか?」 「あ、ああ」 「それじゃ脱いで、そこのカゴに入れてね」 全裸になった俺とヤスコは一人用の狭いシャワー室へと入った。 一通り身体を洗って流してもらうと、ヤスコは俺に抱きついてきた。 そして掌にローションをつけたヤスコは、勃つ俺自身に塗りたくる。 そして俺にもたれかかり、ヤスコは俺自身に跨るように自分の股間を押し付け、 彼女自身と俺自身を掌でサポートしながら擦りつけてきた。 ヤスコが腰を振り、前後に動く度に粘液の音が狭いシャワー室に響く。 これが『立ち素股』だという。 長身で足の長い彼女だからこそ出来る技だろう。 「中にはこれでイッちゃう男の人もいるんだから・・・感じる?」 ヤスコは危険な囁きの後、大きくグラインドしだす。 時折下半身の力が抜けそうになるほど感じるが、俺がイクまでには至らない。 今度は背を向けて俺にもたれ、尻の割れ目に俺自身を挟んで前後に動く。 立ちバック風の立ち素股だ。 細い背中にくびれた腰。 そんな女が湯と汗にまみれて、自ら腰を振る光景。 強烈な視覚効果だ。 俺は思わずヤスコの腰を手にとる。 このまま入れてしまいたい衝動に駆られる。 しかしヤスコはそんな俺を見透かしたかのように俺から離れて、 シャワーの湯を出して、丁寧に俺自身のローションを洗い流す。 「じゃお客さん、先に出てて」 ヤスコは俺を外へ出した。 しばらく経ってヤスコが出てきた。 二人で身体を拭き合い、ベッドで横になるように促される。 俺はベッドに寝転び、狭い部屋を見上げた。 <以下次号> |
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