華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜
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2002年10月22日(火)

籠の中の貞淑な小鳥。 〜女〜


<前号より続く>



冷たい烏龍茶で乾杯し、早速手作りのミートソースを食する。


 「どう?」
「・・・美味い!すっげぇ美味い!」


干しシイタケの甘めの出汁が、トマトの酸味と溶け合って絶妙な味だった。
それでいて、みじん切りになっていたシイタケは食感を妨げない。

たっぷりと掛けられたトマトソースだが、俺はパスタと共に平気で平らげた。


 「もしパスタに飽きたら、食パンに塗ってチーズを乗せて焼いてもいいよ」
「それも今、食いたいくらいだね!」

 「食いしん坊だねぇ(笑)」


敏子が保存食用にと作ってくれたミートソースだが、
俺は予想以上に多く食べてしまった。

残りのソースは粗熱をとってからラップに一食分ずつ包み、冷凍庫へ入れる。
これで食べたい時に食することが出来る。

敏子は後片付けまで済ませ、俺と二人で居間でくつろぐ。


晩秋の昼下がり。
秋晴れののどかな時間だ。

敏子は前よりも落ち着いていた。
俺ともいろいろな深い話ができた。


 「私ね、ここまで来ちゃった自分が凄いなって思うの」
「そうだね・・・でも嬉しいよ」

 「平良クンだから私、もっと会いたいなって思った」
「俺と?いわゆる不倫ですか?(笑)」

 「そんな・・・でも、こんな自分も私の心にいるんだって、不思議なの」



貞淑という言葉がぴったり当てはまる容姿の敏子。

良き妻、良き母の彼女にも、このまま「女」を過ぎてしまうのではないか、という
不安が付きまとっていたという。


 「女として・・・何か経験したいっていう気持ちがあったの」
「それって?」

 「・・・こういう、事かな・・・」


敏子はそう言うと、俺の傍らに寄り添って来た。
そして恥ずかしげに、俺の手を取る。


 「こんな若い人に・・・ごめんなさい。でも、こうして触れ合っていたい」
「敏子・・・」


下は絨毯を引いている、和室の六畳間。
俺は敏子の身体をそっと後ろへと倒す。


 「私ね・・・旦那しか知らないの。だから平良クンを喜ばせられないかも・・・」


俺は敏子の唇をkissで塞いで、その次の言葉を遮る。
無意識に俺を押し返そうとする敏子。
しかし俺はそれ以上の力で抱きつく。

舌を割り入れる。
敏子は絡ませてこない。

俺が唇を離すと、敏子は俺の身体を押し返す。


 「ダメ・・・平良クン」
「ごめん・・・怒った?」

 「違う・・・怒ってないよ・・・」
「どうして?」

 「ダメ・・・本当に、本気になっちゃう・・・」
「俺のこと?」

 「それもある、けど・・・」
「けど?」


敏子は次の言葉が出てこず、俺に抱きつく。
俺はそっと、敏子の腰を抱いた。

腰に指先が触れると、ビクッと痙攣する。


 「私・・・自信ないの、男の人に喜んでもらえる・・・」
「大丈夫だよ、俺、敏子に恩返ししなきゃ」

 「何?」
「さっきのミートソース。すごく美味しかったから・・・」


改めて敏子の唇に、俺のを重ねた。
今度は押し返してこず、そのまま身を任せる。


「布団敷こうか?」 
 「・・・自信ない。私、傷付きたくない・・・」

「俺なら大丈夫。敏子が欲しい・・・」
 「本当にいいの?こんなオバサンでいいの?」

「敏子が欲しい」


俺は押入れを開け、布団を敷いてから敏子の服を上着から脱がせた。
覚悟を決めたのか、敏子はもう抵抗しない。

俺も一枚ずつ脱いだ。



<以下次号>








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