華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜
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2002年08月03日(土)

サユリと早智子の狭間で。 『罪悪感』


<前号より続く>



空調の利いた部屋。
俺は冷えたベッドでサユリの肌に、改めて舌を這わす。

 「馬鹿ぁ、入れてよぉ」


明らかな焦らしに怒る。
俺は笑みを浮かべ、サユリの股を広げ、早速入れた。

浴室よりもベッドの方が動きやすい。
サユリも余分な力を入れずに済むからなのか、リラックスしているようだ。


「早智子、凄く気持ちいいよ・・・最高だよ」
 「名前呼ばないでぇ、感じておかしくなっちゃうからぁ・・・」

「だって、早智子だろ?」
 「だめ、だめなの・・・」

「早智子のアソコ、いつもよりずっといっぱい濡れてるし」
 「平良、ダメ、平良・・・・っくぅ」


彼女だけでなく、俺もそろそろ臨界点だ。
余計な愛撫やおしゃべりを止めて、律動に集中する。


 「イク、イク、イッちゃうよ・・・・あああ〜〜〜・・・・」
「早智子・・・」


俺はとっさに抜き、早智子の腹の上に出した。
流れの中でスキンをする手間を取らなかったのだ。



全てが終わり、ベッドでまどろんでいる。


「サユリ、Hも凄いんだね・・・」
 「言っておくけど、こんなの初めてなんだからね・・・」

「俺、本気でサユリ・・・いや、早智子に惚れちゃいそう!」
 「馬鹿、でも、絶対言わないでね・・・店に」

「大丈夫だよ・・・俺達だけの秘密だからね」
 「・・・うん」


それからの俺とサユリは、プレイを超えた
『自由恋愛』を楽しむ関係になっていった。


サユリも抱くたびに艶やかになっていく。
頻度はともかく、俺もサユリとの時間は何よりも楽しみにしていた。




ある夜。
俺は珍しく夜に出勤しているサユリを自宅に呼んだ。
彼女も主婦なので、非番の昼が主な出勤時間だった。

登場した彼女は疲れているのか、どことなく暗い面影だった。


「こんばんは」 
 「珍しいよね、夜にいるなんて」

旦那は出張で今夜は帰らない、子供は祖父宅に預けている・・・
そう彼女はたどたどしい口調で説明する。

いつもの笑顔も固い。


俺は気付かない振りをして世間話で風呂の湯を入れる時間潰しをし、入浴。
そして寝室へ誘う。


「サユリさん、なんだか今日は変だね・・・疲れてるの?」
 「そんなこと無いよ・・・でも、平良さんには分かっちゃうかな」

「分かっちゃった(笑)。疲れてるね?」
 「・・・気にしないで」

ベッドの中でサユリを抱きすくめる。
心なしか、腕の中で小さく感じた。


いろいろ攻めてみるものの、反応はいまいち鈍い。


 「平良さん・・・もう抱いて」
「でも、まだサユリさん・・・濡れてないよ?」

 「そんなこと無いよ・・・いいから」


何かひっかかる。
サユリ自身はまだあまり濡れていない。
右手中指を舐め、奥へゆっくり入れてみる。

入り口に軽い抵抗があるものの、痛む様子ではない。

吐息を漏らして軽く仰け反る。
若干潤いはあるものの、前回までの反応ではない。

俺はサユリの両腿を開き、深く顔を埋め、彼女自身を舐める。
舌先で突起を転がし、陰唇に沿って這わせる。

両手はサユリの掌を掴む。
逃げられないよ、という意思表示だ。
サユリは腰を不定期に波打たせ、鳴く子犬のような喘ぎ声を上げる。

ようやく唾液と愛液で濡れてきた。


「濡れてきたね・・・」
 「ねぇ、入れてっ」

今までとは違い、どこかぶっきらぼうな言い方をする。
俺の経験上、あまり好ましい状況じゃない。

俺はサユリに圧し掛かり、正常位になる。
入れようとすると、サユリは大きく顔を逸らす。

「どうかしたの?」
 「悪いなぁ、って思って・・・」


いくら仕事とはいえ、他の男に身体を弄ばれるのだ。
やはり気が引けるのだろう。
それで当たり前だと思う。


「悪いなぁって、旦那に?」
 「ううん、お店に悪いなぁって」


引け目を感じているのは、旦那ではなかった。


<以下次号>






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