華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜 | ||
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2002年08月02日(金) サユリと早智子の狭間で。 『本名』 |
<前号より続く> 明らかに戸惑う素振りのサユリは、石鹸の付いた手で俺自身を擦る。 その刺激に余計固くなり、そそり勃つ。 気持ち良さに、俺も腰の力が抜けそうになる。 「ダメだって、そんなに挑発しちゃ・・・」 「だって・・・」 「だって、何?」 サユリは困ったような表情で、俺に言う。 「いけないんだよ、本当は・・・」 デリヘルでは本番は御法度となる。 尊守するのが当然だが、そこから先に男の欲望がある。 ここから先は、仕事ではない。 俺とサユリの自由恋愛だ。 「俺なら黙ってるから・・・サユリはいらないんだ?」 「違うの・・・」 「いいの?いらない?」 「・・・ベッドへ行く?」 「いや、まず前戯でしょう」 俺は背後からサユリの尻の割れ目に俺自身を押し付け、上下に擦り付ける。 両方の掌で、サユリの胸を触る。 ホテルの浴室のマジックミラー風の窓からは、 下界の様子が手に取るように見える。 サユリはその窓の両脇に手を付き、本能と理性の葛藤を見せる。 そのせめぎ合いは、時間が経つほどに激しさを増す。 俺は前に右手を廻し、サユリ自身を触れてみた。 先ほどの石鹸液よりも滑りの良い粘液が溢れていた。 俺はサユリ自身と両腿付け根の隙間に俺自身を押し込み、 前後にピストンをしてみせる。 「音、聞こえるね」 「・・・・うっ・・・ふっ」 俺が動くたびに漏れるサユリの粘液の音と細切れの声が、 バスルームのエコーによって、さらに艶やかな響きに磨き上げる。 サユリに抵抗する様子は無い。 「欲しいよね?」 俺の問いかけに、サユリは意思を持って頷いた。 本能が理性を制した瞬間だ。 俺自身に手を添えて、先端をサユリ自身の穴に入れる。 亀頭のあたりが、サユリの中に埋まる。 サユリは高い声を上げた。 やはり成熟した女だ。 外側の愛撫よりも、挿入の方が反応が良い。 俺はそのままもったいぶりつつ、奥までゆっくり突き入れていく。 サユリの深奥は充分すぎる熱と愛液を帯びていた。 俺自身が根元まで入る。 密着し、埋まる。 俺は数回力強くピストンした後、今度は奥に突き入れてサユリと密着する。 サユリの弱い場所を探るように押し付け、首筋やうなじにkiss。 「窓の外、見てよ・・・俺達のこと、向こうから見えるかな?」 下界では、行き交う車や人々の姿。 もうすでにサユリは窓の外を見る余裕もない様子だった。 彼女の下半身は力が入らないのか、膝が曲がり、内股になる。 腰砕けになった尻は俺に突き出し、さらに俺を奥まで求める様子だ。 サユリは今まで本番をしない嬢だとばかり思っていた。 今までは強く求めた事は無かったが、この反応は予想以上だ。 やはり生身の熟女である。 「本当は、して欲しかった?」 「でも誰とでもいいって思ってない・・・」 「誰だったら良かったんだ?」 「あ、あなたよ・・・だから・・・だから・・・」 無意識なのか、芝居なのか、嬉しい事を言ってくれる。 俺の鼓動が高鳴る。 「俺の事、受け入れてくれるんだ」 「うん・・・」 「ありがとう・・・早智子」 入れたまま、後ろから抱き締めた。 乳房が強く歪む。 胸が感じるサユリは上半身を仰け反らせて声を挙げた。 「だめぇ・・・その名前呼んじゃ、おかしくなっちゃうぅぅ・・・」 ・・・・・ 「・・・だからね、私、うちの患者さんにも早智子さんって呼ばれてるのよ」 「え?サチコ?」 「・・・あ」 サユリは以前、盛り上がる会話の中で口を滑らせて、 彼女の本名を俺にばらしたことがあった。 彼女の勤める病院の病棟には、同じ苗字の看護婦が3人いるそうだ。 「早智子が本名なんだ」 「・・・うん」 「いいよ、気にしないで。ちゃんとサユリで呼ぶから(笑)」 「絶対に言わないでね、お店には・・・」 それかプレイの最中でも、時々意地悪で耳元で本名を呼んでみたりした。 彼女は『サユリ』として、デリヘルに勤める風俗嬢に成りきるのだが、 本名を呼ばれるとどうしても素の自分に戻ってしまう。 仕事が出来なくなるからやめて!と叱られたこともあったが、 やはり素に戻る仕草が可愛くて、意地悪をやめられない。 ・・・・・ 本名を呼ばれる事態に、サユリは一段と艶やかな声を張り上げた。 いや、今はサユリではなく『早智子』として感じてしまっている。 俺は徐に自身を抜いた。 冷めた湯や石鹸で濡れたタイルの上に、一気に崩れてしゃがみ込むサユリ。 俺自身は湯気が立つほどサユリの愛液で熱く濡れていた。 「ここから先はベッドで、いい?」 余裕のないサユリは壁伝いに手を付き、おぼつかない足取りで浴室をでる。 <以下次号> |
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