華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜 | ||
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2002年08月01日(木) サユリと早智子の狭間で。 『熟女』 |
デリバリーへルス(派遣型ヘルス)という風俗店は、他の店に無い特徴がある。 それは客もヘルス嬢も『店舗に出掛ける』手間がかからない、ということ。 客はホテルや自宅で出前を呼ぶ感覚で電話し、 ヘルス嬢は事務所の車や自家用車にて現場へ出勤する。 その中には事務所で待機する女性と、自宅待機の女性がいる。 自宅待機だと指名されれば、自宅まで迎えが来て出勤となるだけに機動性に欠けるが、 その分生活にゆとりが出来、自由な時間が取れる。 その特権を生かしているのは、指名の多い嬢。 そして、ほかに仕事を持つアルバイト的な嬢だ。 お茶を挽いているような女には、そんな特権は無いようである。 この厳しいご時世。 どこの世界も、実力主義のようだ。 その当時、俺のお気に入りの女性がいた。 源氏名はサユリ。 営業年齢28歳、 おそらく実年齢4〜5歳は上の人妻だ。 素人の彼女は、常連客からの人気者になる。 しかし出勤日がバラバラで連日の出勤とはならないようだ。 なので売り出しの利かない新人なのだという。 「あたしね、他に仕事してるんですよ」 「何の?」 「看護婦です」 「うわぁ、大変な仕事だあ!」 サユリは市内の某大病院の看護婦をしている。 そして非番の日、主に昼間にデリヘル嬢としてバイトをする。 主婦で、看護婦で、デリヘル嬢。 一人三役だ。 「どうして看護婦とデリヘルを?」 「う〜ん・・・まあ、趣味と実益を兼ねてってとこね」 本当は払いたいローンもあるんだけどね、と悪戯っぽい笑みを浮かべる。 「今まで元患者がお客に入ったこと、ある?」 「さすがにまだないなぁ・・・でも恐いよね(笑)」 初めてサユリと逢った日。 それは市内のブティックホテルだった。 「お客さん!滅多に出てこない娘なんですが、お勧めですよ」 電話でそんな売り文句を言われて、ときめきを抑えきれずに指名した。 滅多に出てこない・・・言わば「期間限定」と同意の殺し文句。 今を逃せば、何時来るかわかりませんよ・・・という意味だ。 20分ほどで現れた。 小柄で程よい肉付き、丸いお尻が印象的な、大人しめの女性。 店のシステムや時間交渉など、しっかりと自分の言葉で話が出来る。 ソファに座って世間話をすると、俺の目を見つめて話す。 そして俺も目をじっと見つめると、今度は恥ずかしげに逸らす。 どことなく、初々しい。 シャワーを浴びるべく、洗面台の前で服を脱ぐ。 子ども産んでるから崩れてるの・・・と、 恥ずかしがるサユリの肉体が大きな鏡面に映る。 決して弛んだ贅肉ではない、弾力のある触感の、安産型の大き目の尻。 しっとりとした肌の質感。 丁度いい感じのCカップの乳房。 シャワーの水滴を弾く若い肌も良いのだが、 すっと吸い込むしっとりさも捨てがたい。 これも大人の女の魅力だ。 三十路を過ぎるくらいの熟女には若い娘には無い、肉体的な魅力がある。 肉体の『感度が良い事』だ。 女性の肉体とは不思議なもので、 経験を積む事で感度が際限なくよくなるという。 そして子供を産んだり、年齢を重ねるとより鋭くなるという。 一定の性感で射精し、全てが終ってしまう男からみると、何とも羨ましい。 大きな喘ぎ声を出したり、感じすぎて我を失ったりするのも、芝居ばかりでない。 サユリも随分と感じやすい体質で、 指や舌で性感帯を攻めるごとに艶やかな声を張り上げる。 そして熟した果実のように瑞々しい愛液が溢れる。 まだ若く青い果実には無い、芳醇な風味とでも例えようか。 珍しく売り文句に違わない、濃厚な時間を過ごすことができた。 一度の出逢いで気に入ったサユリを、俺はその後、出勤日を確認して指名した。 逢う度に笑顔の数も増えた。 「看護婦って、結構ストレス溜まるんじゃない?」 そんな質問を浴びせた。 俺も過去に看護婦と付き合ったことがある。 その時に、草臥れた姿で俺に甘えてくる彼女の印象が強かった。 「・・・そんなことも分かるんだ」 「俺が付き合ってた時はいつもイライラしててね。逢う度に拗ねられてたよ」 「平良さん、優しい彼だったんだね」 「そうかなぁ?」 「分かるよ、うちの旦那と大違いだなぁ。そういうこと分かってくれないの」 看護の現場は厳しい。 様々な患者からの要求や緊急事態にも対応しなければならない。 緊急時などは戦場並みに慌しくなる。 器具や薬剤で怪我をする事も多い。 また時に患者や家族との汚い人間関係にも直面する。 そして一日三交代では、まともな休息さえ取れないこともある。 でも俺が入院した時に関わった看護婦は、 そんな厳しい現実を臆面にも出さずに優しく接してくれた。 俺は看護師という仕事を本当に尊敬している。 「そういうことがあってね。看護婦さん好きなんだ」 「ふぅん、面倒見の良い看護婦さんに当たったんだね(笑)」 「そういう現場は、一度入院しないと分からないんじゃない?」 「そっか。じゃ一度入院させるかな。・・・私の病棟以外で(笑)」 俺とサユリはそ、んなとぼけた話をする仲になっていた。 サユリを部屋に呼び、世間話をし、風呂に入って身体を洗い合い、 ベッドでプレイ。 それで時間が終わり、名残を惜しみ別れる。 何度かサユリと遊ぶうち、こういった一連の流れにも飽きてきた。 次回、少し冒険でもしてみるか・・・ ある日、いつも通りサユリをブティックホテルに呼んだ。 世間話や互いの仕事などの話をした後、シャワーを浴びる。 二人全裸での洗い合い。 サユリが俺の身体をタップリと泡立てたスポンジで流してくれる。 看護婦らしく、手際も良い。 次は俺の番。 掌にボディシャンプーを付け、サユリの身体を撫でるように洗う。 何度かのサユリとの時間で、彼女のどこが弱いかを学習していた。 背後から、サユリの脇下から両手を差し入れ、 掌で胸の柔らかい塊を撫でる。 指先ですでに凝り固まる突起を摘み、転がす。 石鹸液で濡れた指先がサユリの神経の末端を縦横に滑る。 スタッカートな喘ぎを漏らし、背後の俺に力の抜けつつある身体を預けてきた。 勃つ俺自身の反発力を楽しむように尻を押し付けてくる。 サユリの耳たぶに、軽く歯を立てる。 「逢いたかったよ・・・」 吐息交じりで囁き、スパイスを利かせる。 「平良さん・・・私も、今日・・・逢える気がしてたの・・・んっ」 嬉しくなる言葉を返してくれる。 サユリは俺の愛撫のひとつひとつに反応する。 乳房に、乳首に、耳に、脇に、背中に、尻にと触れるか触れないかの 微妙な愛撫を時間を掛けて続ける。 「俺さ、一つ夢があったんだ」 「何?」 「サユリが、欲しい」 俺は短い言葉に、サユリへの本音を詰め込めた。 <以下次号> |
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