2013年07月28日(日)  せかいでいちばんたのしいばしょ

上海万博のときに長期滞在していた友人に「上海のどこがおすすめ?」と聞いたら「田子坊がいいよ!」ということだったので、行ってみることにした。

上海動物園の「茶色いパンダ」(日本のようにこまめに洗っていないので、白が濁っているらしい)にも心惹かれたけれど、次回のお楽しみに。

田子坊は、小豆島の「迷路の町」に裏原宿を合体させたような、入り組んだ路地にお店がひしめきあうエリア。

目当てのお店にはたどり着けないけれど、宝探し迷路に迷い込んだと思えば楽しい。行き止まりの袋小路にもいろんな顔があって、のぞいてみないと何が出てくるかわからない。

「きゅうり」「バースデーケーキ」など、めずらしい香りが陳列された「香りの図書館」では、「青りんご」の香水を買い求めた。




お寺っぽい雰囲気の行き止まり。この一角だけ静かな時間が流れていた。



「毎日15分間、自分の呼吸を聞きましょう」のようなことを書いてあるのだろうか。



おみやげ用の中華料理サンプルキーホルダー。これだけ並ぶと圧巻。


わたし一人だったら一日中でも歩き回っただろうけれど、たまは「つかれた」「のどかわいた」を連発。腰を下ろせる場所を求めて、イルバンビーニというイタリアンへ。飲み物だけでもいいですよと快く席に案内してくれ、どっさりとパンがついてきた。


ここの親切な店員さんに今いる場所を教えてもらい、通りがかった郵便局で切手を買い、さらに10分ほど歩いたところで、たまが「トイレ!」と言い出した。


フローズンヨーグルトを食べて、レストランでジュースを飲んで、おなかをこわしてしまったらしい。そのまま夜になっても体調はすぐれず、上海に来たからには上海雑技団を観たかったのだけど、泣く泣くキャンセル。

「おなかのなかがつめたい」
と訴えたので、空いたペットボトルにポットの熱湯を注いで湯たんぽにした。


シュルシュルと音を立てて縮んだボトルが、ちょうどおなかに当てやすいサイズになった。

わたしの膝に頭を預けて、おなかが痛いのをやり過ごすたまに、
「今までいろんなところを旅行したけど、どこがいちばん楽しかった?」と聞いたら、
「せかいじゅうどこでも、ままのおひざがいちばんいい」
と泣かせることを言う。

初めての海外で、言葉も通じなくて、緊張していたのだろう。
おまけに暑くて、蒸し蒸しして、そりゃ体調を崩すに決まってる。

旅に出ると、普段以上に「あれもしたいこれもしたい」となってしまうけれど、子どもが一緒のときは、普段以上にゆとりを持って動かないと、と反省。

おなかの痛みがおさまり、「ぬりえしたい」と言い出したので、久しぶりに原画を描くことにした。


豚の麦わら帽子(ホテル近くの地下鉄駅からホテルへ向かう途中に露天商から買ったもの。65元を50元に値切った)をかぶった、たま。
肉まんを頭にのっけた你好(ニイハオ)ちゃん。
結婚式に出たワンピース姿のたま。
「もっとかいて」と言われるままに。
たまにとっては、雑技団を見に行くよりも楽しい時間だったよう。

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