ここに住む!と3月半ばに即決した中古マンション。友人のマツエに設計を頼み、マツエの友人の親方が工事を請け負い、着工から2週間でさくさくとリフォーム工事完了。いよいよ今日引っ越し。
終わらない荷造りと格闘するわたしの傍らで、たまはホワイトボードにメッセージ。
「たまちゃんはきょうで
ひこししますおやかた
ありがとうまつえも
ありがとう」 お礼を言う相手をちゃんとわかっててよろしい。でも、それ、油性ペンだぞ、消せないぞ。新居の玄関にしばらく飾るとしよう。
さて、引越業者が到着したのが14時過ぎ。
「まだ荷造り終わってないんですが」と告げると、「申し上げにくいんですが、荷造りできていないものは運べません」。いちばん安いコースは、そういうことになっているらしい。
積み込みに一時間ぐらいはかかるというので、その間に荷造りしてしまおうと思ったのだけど、ダンボールが足りない。余るともったいないと思って、見積もりより20 箱少ない数を頼んでいたせい。
東京都の45リットルごみ袋に放り込んでいくが、
「あのう、袋は積み上げられないんですよね」
エアコンの引き取りもオプションで頼んだため、荷物のスペースがかなり狭くなっていた。
こまごましたものをかき集めているわたしに、
「それより、テーブルの上のものをどかしてください」
「それより、道を空けてください」
引越屋さんの冷たい指示が飛ぶ。
テーブルの上にはまだ洗っていない食器が。
「おいおい、引っ越し直前までいつもの生活やってんじゃねーよ」と頭の中で舌打ちされているのだろうな、と妄想する。
もうこうなったらネタにするしかない、と開き直りつつ、そうは言っても最後は情けで全部持って行ってくれるんだろうと思ってたら、甘かった。
大量の積み残しを置いて、トラックは旅立った。
「あとはご自分でやったほうが早いですよ」と言われたけど、うち、クルマないんですよね。免許もないんですよね。
「なんでこんなことになってるんだ!」とダンナ。
なんでなんでしょ、わたしの詰めが甘いとしか言いようがない。あと2万円ほど足せば、置き去りの憂き目には遭わなかっただろうに、ケチって丸一日を無駄にしてしまい、結局は高くついた。
けれど、起きてしまった物語は変えられなーい。物語の続きはあなたの中にあーる。人生失敗したもん勝ち。千載一遇の引越トホホ話をネタにして、元を取るのだ。惜しむらくは、現場写真を撮り忘れたこと。
ダンナ母に加勢してもらい、夜中まで荷造りを続けて、数時間眠って早朝から荷造りを続ける。共に危機を乗り越えて、嫁姑の絆は強まるのだ。こんな非常事態でもなければ捨てられなかったモノたちとも決別できた。「ネタにしてやる」+「おかげで断捨離」のプラス思考で、なんとか平常心を保ち続けた。
管理会社への引き渡し時間が来ても終わらず、すべての荷物を部屋から出したのが14時過ぎ。マンション前はガラクタ市状態になった。最後はご近所仲間のT氏が仕事中にクルマを出してくれた。オープンカーの屋根から物干し竿を飛び出させ、スーツを植木鉢の泥まみれにして、「大変でしたねえ」と笑顔で労ってくれたT氏に、わが家は今後足を向けて眠れない。
距離にして500mあるかないかの新居まで、すべての荷物を運び終えたのが16時。引越開始から実に26時間後だった。
2011年04月30日(土) たま電車経由小豆島1日目
2010年04月30日(金) 大阪一高い山・金剛山にたま2度目(!?)の登山
2008年04月30日(水) Macは真っ暗、爆風でガラスは粉々!
2007年04月30日(月) 友だちの友だちは友だち
2004年04月30日(金) 日本映画エンジェル大賞受賞
2003年04月30日(水) 2003年4月のカフェ日記
2002年04月30日(火) 焼肉屋『金竜山』で酒池肉林
2001年04月30日(月) 2001年4月のおきらくレシピ