産後一か月は横になっていなさいの忠告を体調がいいことに無視して、産院から退院するなりパソコンに向かった。しかも、ダイニングの椅子に座って。そのツケの腰痛に悩まされるようになって一年半。近所の整骨院に通うようになって、だいぶ症状は緩和され、痛みで眠れなくなることはなくなったけれど、完治にはまだまだ遠い道のり。ついに気功教室の門を叩くことになった。
背骨を動かすことで内臓をマッサージし、腰痛はもちろん万病を緩和し予防するという考え。「気」がのぼっていくのをイメージしながら、背骨を一本ずつ曲げていく。少しずつレベルアップして最終的には気をコントロールする術を体得するらしいが、初級編は背骨くねくねの動きを覚えるのが中心で、体操教室みたいな感じ。
体が気持ちよくなってくると眠気と邪念が湧いてくる。それを超えた境地をめざすらしいのだけど、わたしは眠気と邪念にすっかり支配されて、近所の子どもたちの泣き声はやたら大きく聴こえるし、仕事でやってる企画のあれこれのファイルが勝手に開いて、脳内で一人ブレストが始まってしまった。
「いいなあ、楽しいなあ、気持ちいいなあ、という感覚。わかりますか?」と独特のアクセントで語りかけながらお手本を見せる中国人の先生の動きは恐ろしくなめらかで無駄がなく、ちょっと人間離れした感じがある。顔色も非常に良く、体のどこも悪いところがなく、悩みも一切ないような穏やかで平和ないいお顔。何よりも教室の片隅にあるパキラがこれまで見たことないほど大きく立派に茂っている姿に、ここに漂う気はただものじゃありませんぜという説得力があった。教室の後は身も心もずいぶん軽くなった気がしたけれど、気がうまくめぐったせいなのか、運動不足が解消されただけなのか。見極めるためにも続けてみようと思う。
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2005年09月09日(金) アンティークボタンの指輪