2003年の夏、散歩コースの途中にあるイタリアンレストランにダンナと入ったら、会社を辞めたばかりの同僚I嬢と彼氏のY君と隣のテーブルになった。どちらもその日はじめてその店に入ったのだが、この偶然の再会がきっかけになり、Y君の飲み仲間で鉄道と映画をこよなく愛するT氏とその彼女のミキ嬢と9月に飲んだ。これが盛り上がったので、さらにY君が留学時代に親しくなったK氏と結婚したばかりのキョウコちゃんを交えて4組8人で食事をしたところ、すっかり意気投合。年の暮れにSL旅行へ行き、さらに結束が固まった。「名前をつけると、会が長続きする」というダンナの発案で、「文京区つがいつどう会(通称BTT)」という名前がついた。そんな矢先、Y君のロンドン赴任話が持ち上がり、I嬢とともにあわただしく渡英。以来、BTTは「BTTJ」と「BTTE」に分かれ、掲示板で連絡を取り合っている。
2004年の渡英から4年。2年半ぶりのY家の一時帰国に合わせて、ひさしぶりにBTTが全員集合。結婚したY君I嬢夫妻の間には女の子が二人生まれた。その長女と次女にはさまれる形で、K家の長女とわが家の長女たまが生まれていて、4年でBTT会員は5割増となった。この日はBTT四姉妹の初顔合わせ。昨年12月に生まれたBTT四女のマイちゃんは初来日。BTT三女のたまはBTT二女のマユタンとはよく遊んでいるけれど、BTT長女ユキちゃんが前回帰国した時にはまだ生まれていない。家を出る前に「記念すべき日だよね。一生つきあう友だちになるんだから」とダンナが言った。わが家におけるBTTの優先順位はかなり高く、トッププライオリティと言ってもいい。何を差し置いてもBTTのために予定を空ける、それぐらい、このメンバーに会うのは楽しく、待ち遠しい。
会場となったのは、K家の新居。筑前煮、春雨サラダ、温野菜サラダ、具だくさんの味噌汁、ちらし寿司……。さらに腕を上げたキョウコちゃんの手料理がテーブル狭しと並ぶ。子どもが喜ぶようにとホットケーキミックスを皮にした豚まんは大人にも大好評。乾杯はY家からのモエシャンドン・ロゼ。わが家からは魚屋テッチャンの刺身と近所の近江牛専門店「肉の竹井」牛肉のタタキ。T氏からは日本酒の数々。ミキ嬢からは苺ムース(日本酒と相性抜群)とアップルパイ。わたしにも感激のメニューだったけれど、Y家はひとまわり大きな感動を味わった様子。
BTT長女、二女、三女は互いに距離を置き、一緒に遊ぶというより、居合わせているという感じ。大人のように初対面でいきなり仲良しというわけにはいかないけれど、あと何年かしたら、子どものほうから「会いたい」と言いだしたり、もっと先になったら子ども同士で会ったりするのかなと想像する。「子どもたちも一緒に旅行したいね」「Tおじさんの解説でSLの旅とか」「娘たちが鉄子になるかも」などと話す。親が気が合うからと言って子どももいい友だちになれるとは限らないものらしいけれど、こうなったら孫の代まで、とBTT第一世代の夢は膨らむのだった。
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