出産前に仕事でご一緒した女性ディレクターさんとランチ。当時、大きなおなかで打ち合わせの席に現われては、「大丈夫ですか」だの「いつ産まれるんですか」だの「大変なときにわざわざ」だの人ぞれぞれの言葉をかけられていたが、はじめて会ったときの彼女の一言は、「ベビーベッドいらない?」。一歳半になる男の子を育てながら演出の仕事を続けているたくましい人だった。お言葉に甘えてベビーベッドとスイングを頂戴し、ついでに水筒やら食器やら母乳保存グッズやらもいただき、以来、交わすメールは「そっちの子育てはどう?」となった。
そのママ友ディレクターが、今度は第二子出産。ベビーベッドは間に合っているがスイングが必要というので、わが家から元同僚の実家に渡ったスイングを取りに行くことに。ちょうどわたしが愛してやまないイタリアンのタンタローバの近所なので、ついでにママトークランチをすることになった。
予定日まで一か月を切った臨月ディレクターは自分で車を運転して、颯爽と登場。「昨日まで編集やってました」と涼しい顔。彼女が最近手がけたドラマの話や今あたためている企画の話をする合間に子どもの話が顔を出し、「妊娠中、カレーと揚げ物がやたら食べたくなって」「わたしも!」と妊婦話で盛り上がり、具だくさんのサンドイッチのような会話になる。仕事相手がママ友になるってなかなかレアなケースだと思うけれど、「子育て」と「作品づくり」には「育てる」という共通項があり、二つの話題が混じって飛び交っても違和感はない。ママ友コンビでなんか一緒に作れたら面白いなあと思った。
2007年03月17日(土) 『散歩の達人』大塚 駒込 巣鴨
2006年03月17日(金) 弘前劇場公演2006『職員室の午後』
2002年03月17日(日) 『風の絨毯』高山ロケ2日目 イラン式撮影現場