2006年10月17日(火)  マタニティオレンジ21 赤ちゃんと話したい

言葉には人一倍関心の強いわたし。知らない国に行くたび新しい外国語に手を出しているが、言葉が通じ、気持ちが通い合うのはたまらなく楽しい。今は目の前の新生児を眺めながら「何考えているんだろ」と頭の中、胸の内をのぞきたい好奇心を募らせている。

おしゃべり好きな母親に似たのか、娘のたまは助産院にいた頃には「アー」と声を出し、「今すぐにもしゃべり出すのでは!」とわたしを興奮させた。一か月ぐらい経つと、機嫌がいいときに「ゴエ〜」と喉を鳴らすような声を発するようになり、「ンゴエ〜」「ンゲー」「ゴケ〜」とバリエーションが広がっていった。

生後2〜3か月の赤ちゃんの発声を喃語と言うらしい。とくに意味はないのかもしれないけれど、意志がこもっているのは感じる。偶然意味のある言葉に聞こえることもあって、「クッパ マッコリー」(お、韓国料理ですか)、「プーアール アロエ〜」(健康志向だねえ)、「ブンゲー エンゲー」(芸術の秋だよねえ)、「ヤフー グー」(検索エンジンかい?)と突っ込みながら空耳ごっこを楽しんでいる。

一時期は「オッケー」を連発していて、いいタイミングでオッケーが出ると、会話が成立したようでうれしくなっていた。。「たま語」を解読できるようになれば、もっと面白いのだけど。

赤ちゃんの脳はめざましい勢いで世界を認識していくけれど、口や舌の動きがついていかず、発声に結びつかないのだという。そこで編み出されたのがベビーサイン。日本でも広まりつつあるらしいが、元はアメリカで発達したそう。英単語はとくに赤ちゃんには複雑なものが多い。アリゲーターと発音するのは高等でも、両手で口をパカッと開く仕草なら真似しやすい。図書館でベビーサインの本を借りてきた。

1)ベビーサイン まだ話せない赤ちゃんと話す方法(リンダ・アクレドロ/スーザングッドウィン原作 たきざわあき編訳 小澤エリサ・ヒライ絵)
2)世界一やさしいベビーサインの教えかた(直江千恵子)
3)日本版ベビーサイン(高祖常子)

ASL(American Sign Language)を基本にしたアメリカのベビーサインと日本の手話や身振りのいいとこどりをしたのが日本のベビーサインらしく、日米の手話をかじったわたしにはとっつきやすい。

全国のお母さんたちから寄せられた「うちの子のベビーサイン」を読むと、親子で自分たちだけのサインを発明するのもありなんだとわかる。早速真似て「おっぱい」(縦に並べた両手をギュッギュッと搾る)や「お散歩」(両腕を振ってウォーキング)のサインを使ってみる。「お風呂」のサインは載ってなかったので、手のひらで水面を叩く仕草にした。「赤ちゃんが使い始めるのは8か月頃からなので、親が使うのは生後6か月ぐらいからで十分」と本にはあるけれど、大きな動きが面白いのか、たまはわたしの手振りや表情をじっと注目し、返事代わりに豊かな表情を返してきた。

外国人相手でもジェスチャーを交えると通じやすい。やっぱりコミュニケーションは「伝えたい!」という気持ちが大事。

2002年10月17日(木)  Globe Trotter×ELEY KISIMOTOのスーツケース

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