会社を辞める直前、一緒に仕事していたミチヨお姉さまに「雅子、辞めたら脚本書く以外に何したい?」と言われて、「そうですねえ。月に一回ぐらいは美容院に行って、エステとかネイルとかにも行ってみたいですね」と答えると「そんな小さいことでいいの?」と驚かれた。でも、平日は残業で土日に脚本を書く生活をしていたわたしにとっては、ささやかな夢だった。ところが、フリーになったらなったで毎日は慌しく過ぎていき、会社を辞めて美容院に行ったのは昨年9月の一回きり。短くした髪もすっかり伸び切ってしまい、半年ぶりの美容院となった。
人に髪を洗われる、普段読まない雑誌に目を通す、自分に似合う髪型について考える、そんな機会を時々持つのはいいことだと思う。月に一度は叶わなくても。そういえば、先日読んだ新聞のコラムに「美容院で自分の前に置かれる雑誌で、自分が何才ぐらいに見られているかがわかる」と書いてあった。若いお兄さんが選んでくれた3冊は『WITH』『オレンジページ』『TITLE』という微妙な組み合わせ。もはやanan世代ではないということだろうか。でも『TITLE』がまじっていたのはいい選択。ミステリー特集を面白く読む。『WITH』と『オレンジページ』の代わりに『CUT』と『散歩の達人』だったら、なおうれしかったけど。
「(髪型は)どうされますか」と聞かれ、「短くしてください」と即答。「もったいない」「いえ、ほっといたら伸びただけなので」とバッサリ切ってもらう。これでまた半年伸ばしても大丈夫!?
2002年02月25日(月) 信濃デッサン館