■日暮里のペルシャ・トルコ料理店『ZAKURO(ザクロ)』で『風の絨毯』プロデューサーの益田祐美子さんにお昼をごちそうになる。絨毯に座り、炬燵の上板のようなテーブルでいただくのが本場っぽい。「食べきれない」とメニューにうたってあるとおり、次々と皿が運ばれてくる。このコースはトルコ・ウズベキスタン料理らしいが、ペルシャ料理との違いはよくわからない。スープ、豆の煮物、肉の煮物、シシカバブ、ソーセージ、ヨーグルト、サラダ……食べるのも大忙しだけど、超陽気なイラン人店長氏が客にちょっかいかけてくるので、うかうかしていられない。じゃがいもと肉をつぶして食べる料理の説明は、「昔の男のこと思い出して頑張ってねー」。「脱がすの得意だよー」とおどけながら、客に片っ端から民族衣装を着せ、女性は抱き上げ、連れの男性には「帰っていいよー」。「今日誕生日の人がいるから踊るよー」とミュージックスタートで無理やり踊らされ、音楽は止む気配なし。天井ではミラーボールがぐるぐる……。こんな感じで店長のペースに巻き込まれているうちに、自分が真昼の日暮里にいることを忘れてしまう。おまけに、隣には魔女田さん。「ドキュメンタリー映画を申請したら助成金が下りて、撮り始めた」とか、「次の合作映画のシノプシス作ってる」とか、「シネマカフェでブログ書いてる」とか、相変わらずじっとしていない様子。わたしの本も各地で宣伝してくれている。ブログのネタにもしてくれるそうで、著書を持って一枚パチリ。「どうしよう、今井さん、かわいく撮れちゃったわー」と正直。この人とは妙に気が合うというか、考えていることが近い。ついに先日あるパーティーで「今井雅子さんですかって声かけられた」とか。見た目は似ていないのだけど、美人に間違われるのはいい気分。そこに店長の奥様(これまた陽気でパワフル)が「平日昼にお客さん呼ぶにはどうしたらいいと思う?」と加わり、雑談ブレスト。まずは、いまいまさこカフェで宣伝しましょう。ザクロは平日ランチが狙い目。■日暮里から歩いて五分、千駄木で幼馴染みの植物博士N君から「ピンクの花がいっぱい咲く苗」を受け取り、SendagiCafeでお茶。N君は高倉台小学校、三原台中学校時代の同級生。「ブレーン・ストーミング・ティーン」に高倉さん、三原さんが登場すると知って喜んでいる。■日暮里から千駄木経由で自宅までは30分ほどの散歩コース。団子坂の途中にある、気になっていたパン屋さん『パリットフワット』に立ち寄る。小さなお店の中は、手作り感あふれる素朴でちょっと不揃いなパンがいっぱい。食感はモチモチ、噛みしめるほどに粉の甘みが口の中に広がって、幸せな味。
2003年04月11日(金) ちょっとおかしかった話
2002年04月11日(木) ネーミング