■先日、『問題のない私たち』の試写会の後の飲み会で、面白い男の子に出会った。今度のストレイドッグ公演『悲しき天使』に出るモデルらしいが、とにかくトークが抜群。けっこう攻撃的なんだけど、彼にいじめられるのはなぜか楽しく、話の輪の中でいちばん年長だったわたしは何度も「(年食っても)がんばりましょうね」とお節介に励まされつつも笑いっぱなしだった。名前を聞いたら「フライデーの亀でーす」。「よっしゃ亀ちゃん、会社に遊びにおいでよ、うちのキャスティングに紹介するから」と言ったら、次の金曜日、ほんとに来た。キャスティングに顔を見せ、会社の近くでお茶。名古屋から競争の激しい東京に出てきた亀ちゃんは、本名・亀蔦健一。フライデーは、モデル事務所のFRIDAYのことだった。「こないだ今井さんに芸能向きって言われてショックでした」と亀ちゃん。褒めたつもりなんだけど、モデルは顔をほめられないと不安らしい。お調子者だけどしっかり者で、危険物取り扱いの資格を取っていたりする。「将来ガソリンスタンドやきるんですよ」とニカッと笑う。トークに合わせて表情が変わるから、見ていて飽きない。おしゃべりが乗っているとき、いちばんいい顔をする。やっぱりしゃべっていて欲しい。
2002年02月08日(金) フライングワイン