■丸の内ピカデリー1で18:30からの「ラストサムライ」をめざして行ったら、上映30分前で満席になっていた。人気はまだまだ衰えていない様子。「ニモなら座れます」とのことで、ピカデリー2で「ファインディング・ニモ」を観たら、大正解。「よかったよ」の声は聞いていたものの、面白さは予想以上。冒頭からハートわしづかみで、ラストまで一瞬も退屈するところがなかった。ニモに片方のヒレが極端に小さいというハンディを負わせつつ、それをLucky Finと名づけるのがうまい。魚に感情移入できるんだろうかと半信半疑だったけれど、海の中の生き物たちにも水槽に住む生き物たちにもキャラクター設定がしっかりされていて、彼らが言葉を交わしたらこういう会話になるんだろうなあと自然に引き込まれた。いちばん好きだったのはペリカンの「エサ、エサ!」のシーン。「Mine,mine!」と言っているのだろうか、思い出すだけで楽しくなってしまう。ラストのおとぼけぶりも、さすがPIXAR。「バグズ・ライフ」「トイ・ストーリー2」「モンスターズ・インク」と、これまで見た作品はどれも好きだけど、さらにお気に入りが加わった。■「新年は、海の魚たちに勇気づけられました」と年賀状に書いていた知人がいたけれど、わたしもたくさん元気をもらった。PIXARのメンバーはずっと映画をやりたかったけれど、会社はコンピュータ・ソフトの受注が中心で、ソフトの販促ツールとしてZライト(ロゴでピョンピョンはねれいるあのライトかな)を主人公にしたショートフィルムを制作したところ、それが話題を呼んで映画制作の仕事が舞い込むようになったのだとか。そういう話を聞いても、元気が出てくる。