■昨日と今日、「日本雑誌広告賞」の審査に参加した。主催者である日本雑誌広告協会のホームページによると、「経済産業省後援のもと、雑誌広告に関する作品の表彰を行うことにより、雑誌広告の 質的向上を図るとともに、社会生活情報としての機能を高め、もって我が国の産業、経済、社会、文化の発展に寄与すること」を目的に昭和33年に設立された賞で、今回で46回目になる。わたしが参加したのは、最終審査に残す作品を選ぶ段階の審査。審査員は雑誌社や広告代理店から派遣された人たちで、わたしも上司に送りこまれた。雑誌社が自社の雑誌に掲載された広告をエントリーする形式のコンクールなので、同じ原稿が複数の雑誌社から寄せられたりする。当初7000点余りあったエントリー作品は、重複を除いて4000点余りに。それを部門(業種別に12部門、その他にシリーズ広告部門、マルチ広告部門、小スペース広告部門の計15部門に部門)別に分類したものが、わたしたちの審査対象となった。細長い会議室にぎっしり並べられた長机には、約200誌分の見開き広告を並べることができ、審査員はその間を迷路をたどるようにぐるぐる回りながら、手元の紙に自分が選んだ作品のエントリーナンバーを書き入れていく。雑誌というのは、普通は手に持って、目から30〜40センチほどの距離で読むものだけど、その2倍ほどの距離から見下ろすので、実際に雑誌広告を目にするときとは少し環境が違う。投票と同時並行で集計が進められ、1つのラウンドが終わると、すばやく長机の上の広告は次のラウンドのものと入れ替えられていく。これを1日半の間に20回近く繰り返した。これだけ雑誌広告ばかり見ることはめったにないし、最近は雑誌そのものから遠ざかった生活をしているので、色の洪水に目がチカチカしたり、「こんなコスメがあるのか!」「この子ども服かわいい!」と一消費者になってときめいてしまったり。いきなり自分の手がけた広告に遭遇して、ドギマギしたり。ひさしぶりの運動で筋肉痛になったことも含めて、なかなか刺激に富んだ経験をさせてもらえた。
2000年07月25日(火) 10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/29)