デビューしたての新人作家が「本屋に出かけて自分の本の売れ行きをこっそり見てきました」なんて言うインタビュー記事をほほえましく読んでいたが、ついに自分の作品が店頭に並ぶ日が来た。『パコダテ人』のビデオ/DVDレンタル、DVD販売が昨日からはじまったのだ。
子役の前原星良ちゃんのお母さんからは昨日、興奮した声で電話があった。「近所のビデオ屋に行ったら、あったの!しかも、借りられてたのよー。もう、娘と大騒ぎして、店員さんに、うちの子出てるんですって言っちゃったー。そしたら店にポスター貼ってくれるって」。一気にしゃべる星良ママは、うれしさではちきれそうだった。雨の中、借りてくれた人に感謝。
一日出遅れたが、今日の夕方、家から歩いて10分ほどの巣鴨近辺のレンタルビデオ屋を見て回る。われらが『パコダテ人』は3軒回って2軒に置いてあり、1軒は貸し出し中、もう1軒は人待ち状態だった。「1勝1敗1引き分け、いや1勝1敗1不戦勝かな」とダンナ。作品そのものにはあまり興味を示さなかったくせに、妙に乗り気。この店はどうかなーと期待半分不安半分で入り、棚に居るのを見つけたときは、「おお、いたか、いたか」とうれしいやら愛おしいやら。店によって内容が違うはずないのに、いちいち裏面を見たりして。宝探しみたいなパコビデ探し、オリエンテーリング気分でしばらく楽しんでみようと思う。あなたの近くのお店には、ありますか。