「パコダテ人がキンダーで受賞!」の知らせは、一昨日、こどもの城で『ウォー・ゲーム』を観ている最中にもたらされた。伝えてくれたのは、映画祭事務局の倉田さん。パコダテ人を招待作品に選んだときから作品にほれこんでくれている人で、一緒に受賞を喜んでくれた。キンダー・フィルム・フェスティバルの大きな特長でもある『こども審査員コンペティション』は、一般公募で選ばれた小学生審査員が『アニメーション部門』『ドラマ部門』『一般公募アニメ部門』の全作品を観た上で審査会議を開き、それぞれのグランプリを決めるというもの。パコダテ人は、キンダ・フィルムフェスト・ベルリンで国際審査員特別賞を受賞した『センド・モア・キャンディ〜一瞬の夏』(デンマーク・76分)、『ミヌーヌ』(オランダ・83分)、『アヒル救出大作戦』(オーストラリア・88分)とともにドラマ部門にノミネートされていたのだが、パコ派とアヒル派に割れて審査会議が紛糾し、異例のグランプリ2作品選出という結果になった。何度多数決を取っても決まらなかったということは、10人いる審査員が5対5に分かれたのかもしれない。白熱した議論をのぞいてみたかったなと思う。
授賞式は本日15時からこどもの城内の青山円形劇場で行われ、出席が叶わなかった前田監督にかわって賞状を受け取った(=写真。こども審査員のほうが、わたしより大きかったりする)。劇団MOTHERの公演などで何度も足を運んでいる劇場だが、自分が舞台に立つ機会があるとは。パコダテ人の初受賞と、キンダーの記念すべき第10回が重なったのも、うれしい。あわせて行われた上映会では、イギリスのアニメーション作品『テディ&アニー(Teddy & Annie)』のオーバーボイス(生吹き替え)挑戦に、こども審査員が挑戦。プロの声優さんの指導のもと、5日間特訓しただけあって、見事だった。今回のアニメーション部門グランプリの『ウォー・ゲーム』も上映され、アンウィン監督と並んで鑑賞した。TVCFでデビューした監督は、わたしの会社と仕事をしたこともあるらしい。アンウィン夫妻と互いに「Congratulations!」を言い合った。こども審査員の子たちも「パコダテ人がいちばん良かった!」「もう一度観たい!」と声をかけてくれた。前田監督に聞かせられなくて残念。