++ Wasabia ♧ japonica ++

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◆ 2005年09月12日(月)
自民圧勝に見る日本のこれから

小泉くんの改革のラッパは予想以上に高らかに響いたようである。


----------------

授業延長のため帰らぬダンさんをほって、
夜の8時ギリギリにガキんちょの手を引き私の1票を入れた。

遅い時間帯だったため投票所はさぞ閑散としていると思いきや、
滑り込み投票に訪れている人でかなりにぎわっていて驚いてしまった。

膨大なマニフェストを読み最終的に民営化は今の段階では早いと考えた私は、
入れる党がなかったため小選挙区では白紙票、比例区にはこれまた入れたい党がなく、
鉛筆を握っている間も随分迷い、一番マシと思えた党に1票を投じた。

いれた党を言うと
「それってギャグのつもり?」なんて言われてしまったが私は大マジだったのだ。
しかし実際は議席も殆ど取れてない。


帰宅後、選挙報道を入れてすぐさまびっくりだ。
ここまで盛り上がった選挙はなかったが、まさか無党派がここまで
小泉くんの誇大パフォーマンスに乗っかろうとは夢にも思わなかったからだ。


どこかのTV局で心理学者が言っていた。
疲れた国民は二者択一というあまりにも簡単でわかりやすい選択を用意され、
YESと言いやすい状況を作られるとつい乗っかってしまうという
そういう心理要素が働いた選挙だ、と。

なるほど。
みんな疲れてしまっていたのね。

これくらいのことで疲れていたらこれから動いて行く方向の日本の厳しい社会に
誰もついていけなくなると思うのだけど、どうなのだろう。
不況の波が一時停滞し多少上昇はしているがまだまだ序盤だと感じている。
本当の淘汰の波はこれから起こるのではないかと。



とはいえ確かに今の政党はどれもこれも支持したいと思う政党がなさすぎる。
強いリーダーシップを発揮する人に無条件に指示でき、
私選ぶ人、あなた考える人と出来ればよいのだが、
それが本当に良い政策を行うかどうかは別の問題なのだ。
自民に票を入れた人の中でも結局一番マシと考え1票を投じた人もかなりの数居たのではと思える。


民主党の掲げる政策はどれもこれも机上の空論だったし、
共産、社民の思想は時代の流れにそぐわない。

新党は弱小だったしまだまだ力不足で、何かを成し遂げようにも
パワーが不足しすぎている。
綿貫くんや亀井くんはまるで悪代官のような存在感しかだせず、
小泉バッシングに勤しみすぎて、政策がまるでおろそかだった。
あれじゃ、負け犬がぎゃんぎゃん吠えてるだけにしか国民は映らなかっただろう。

だとすれば、なんとかしてくれるかもしれないオーラを発している(ように見える)
自民に票が集まったのも仕方がないのかもしれない。




しかし、誰もが本当に小さな政府を望んでいるのだろうか。
ほどほどにがんばればほどほどに見返りがあり、がんばっても追いつかない層には
それほどの貧困にまで落ち込みはしない。
何事もほどほどの国民性の私たちにはそういう日本が一番にあっていると思える。

国営の機関が上手く機能し、国民のために有益でありさえすれば
公務員の多少の優遇に国民はこれほどまでに怒る事はなかっただろう。

しかし郵政族、道路族、その他いろいろの国営の機関は
義務をないがしろにし利権だけにしか目に行かず、
みな私的に税金を弄びすぎ、限度をはるかに超え目に余りすぎたのだ。
一番良かったのはその国営機関の構造を庶民に近づけるような改革だったと思えるが、
もはや国民の怒りは限度を超してしまったというところ。

郵政族も道路族も自ら破滅のダンスを踊り狂っていたとしか思えない。

郵便関係者の集まりや集会などの中継を見ていると自分の処遇ばかりを訴えて
郵便局のあり方やサービスのあり方、存在意義など自分が所属する機関が
日本の中でどのような位置づけでなければならないかを本当に考えて
行動しているのか疑問ばかり目に付く。
残念ながら保身にしか映らなかったし、本当に保身のための集会だったのだろう。

体質は何も変わっちゃいないのだろうし、
郵政関係の人間の思い上がりや勘違いぶりをあれほどまでに見せ付けられると
小手先の改革ではもはや通用せず、民営化せざるを得ないと思うことしばし。


しかしこれほど急激に民営化して果たして上手く起動できるのだろうか。
目的が利権構造の破壊であったとしても、
結果論として日本の所得格差は益々顕著化するだろう。
今現在、中流と自負している層は10年20年の間に貧困層に転落していく、
その第一歩を日本は踏み出してしまった選挙といえる。


しかしどうせそういう結果となり民営化に踏み出すのであれば、
本当に国民のために機能できる民営会社に生まれ変われるように、
郵政関係者もこの結果を辛苦に受け止めて自らの責務を全うしてもらいたいと
切に願うばかりである。


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ちなみに多くのジャーナリズムが伝えるように、これから大増税の波が押し寄せる。
今までにもサラリーマンの税金控除は随分削られてきたが、
神聖不可侵とされてきた配偶者扶養控除や給与所得控除などにも手が及ぶだろう。

当然、小泉くんの続投はないだろうから消費税の引き上げは再来年には
段階的に行われていくだろうと見てる。

税の引き上げは、私も仕方がない面が多々あるようには思われるが、
大事なのはやはり今までの福祉が削られることがなければ良いが...と、心配だ。

悪の権化の象徴のように思われている公共工事なども今後どこから財源を
引っ張るのかわからないが、台風被害や必ず起こるといわれる大地震やテロ対策など、
必要だとされている工事の削減が行われ、米のカトリーナ被害に見るもはや人災にまで
発展していくような事態がないよう、そういう有益な事業に積極的に投資してもらいたいと思う。

そのためにも先に、私的有用など悪事が働かないようなしっかりとした監視機構を
据える必要はあるだろうが。


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堅い話になったけど。
お気楽に暮らせる時代はもはや終わったということだろうと思う。

学歴社会には反発を覚えるけども、しっかりとした自分のビジョンだけは
確保するような子育てをしていかなければいけないなと気を引き締めている。

まだ私たちの世代ではそれほどの厳しい社会を見る事はないだろうが、
子の世代ではすっかり日本が変わっていて親の敷いたレールに乗っかってさえいれば
という時代はもはや終わっているだろう。

私たち親世代がしっかりと自分で考え自分で行動するという基本を子に教える義務が
発生したとも言える。

私たちの責任はかなり重い。
模範を示していかねばならなくなったのだから。


競争社会に、まだまだ疲れてはいけないのだ。
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