++ Wasabia ♧ japonica ++

平凡で退屈な日常の中にこそ、目を向けたい一瞬がある。
大事なことは、いつもその中にしかないのだから。

前の日  ♣次の日  ♣目次  ♣MAIL  ♣whitten by wasabi 

*link
このサイトの画像は下記サイト様のモノを利用しています。
+Little Eden+

*enpituサイトについて
ここは日記サイトenpituをお借りして書いてます。 enpituの詳しい情報はこちら↓へ

*enpituサイト機能
My追加
この日記は「告知しない」の設定です。

*投票ボタン

enpituサイトのランキングに参加しています。ボタンを押すと投票されます。


◆ 2002年07月04日(木)
セフレとの別れ、恋人の嘘
セフレと別れて私がふさぎこんでいるとき、その頃の恋人はというと、私の落ち込みようを心配して優しい声をかけてくれたりした。

「何があったのか聞かないけど、元気出してね。」


そう言って「そっとしておいてくれ」と言った私の言葉の通り、何も言わずに、電話を切った。


「何があったの?」


とは、ただの一度も聞かなかった。
優しさのつもりなのか、それとも落ち込んでいる私には興味がなかったのか。


「ばかなひと、ばーか、ばーか、ばーか.....」


電話を切ったあと、皮肉なことを思い出していた。


その時から約半年前のこと、恋人の彼が酷く落ち込んで食事も喉が通らず、夜もまともに眠れないという。
私と電話をしていても、ずっとふさぎこんだまま。ため息ばかりつく。

「何があったの?」と何度聞いても答えてはくれず、
ただ「ショックな事があっただけだ。」としか言ってはくれなかった。

もちろん私はそんな彼の様子がとても心配で、たまらなかった。

それから数日してやっと立ち直った彼が話してくれた、
その内容は、ずっと心配していた私自身を後悔させる様な内容だった。


彼の同僚の女の子が転勤になったのだという。

「もう気軽に会えないのかと思うと悲しくてね。」

そう涙しながら私に語るそんな彼の言葉が、私の心をかきむしる。




「そんなに悲しいのなら、私と別れてその彼女と結婚でもすれば?」

「またそんなくだらないことを言い出すのか、キミは。彼女はただの友達だよ。」

「タダの友達と会えなくなるのが夜もろくに眠れなくなるほど
ショックなら、こんなに遠く離れた恋人がいるのだから、さぞ睡眠不足になるだろうに。」

「なに言ってるの、会おうと思えば君とはいつでも会えるじゃないか。彼女とは今までは社内で会って話せたけど、距離が離れれば都合だってあるしお互いの予定だってあるし、そう気軽に会えるわけじゃないよ、だから悲しいんじゃないか。」


そんな口論をしたのだっけ。

そう、その時も「いつでも会える遠距離の恋人」と言われたのだっけ。
私よりも近い距離に転勤になる彼女と、気軽に会える遠距離の恋人。


あの頃の私は彼の予定に合わせてばかりいたものね。自分の予定も、その日を指定すれば、変更して予定をあわせていたっけな。
そんな努力の甲斐あって、見事に「いつでも会える」レベルにされちまったっけ。

努力をしなければ、私のことで夜も眠れないほど悩んでくれたのだろうか。




うそつき。


夜も眠れない、食事も喉が通らない、ため息ばかりが口をつく。


うそつき。


失恋した今の私、そのままじゃねーか。
皮肉なことに、私が同じ体験をして彼の嘘がわかってしまった。



ばーか、ばーか、ばーか。
ばーか、ばーか、ばーかな女。

ばかなのは私だ。



今度、電話をかけてきたら言ってみよう、

セックスもしていたタダの友達と、上手くいかなくて別れちゃって辛いの。

もう、気軽に会えないの、夜もろくに眠れないの。

食事も喉に通らないの。




なんて言うだろう。彼は。

裏切りだというだろうか。

自虐的になっていたから、ともすれば本当にそう言って彼の反応を
楽しんだかもしれない。





だけど彼はそれから半月、そっとしておいてくれという約束どおり、
ただの一度も連絡をしては来なかった。律儀な人だった。
前の日  ♣次の日  ♣目次  ♣MAIL  ♣whitten by wasabi 
Copyright(C)wasabia 2002-2007.All rights reserved.