2016年10月05日(水)荼毘
久しぶりということもあってまとまりのない日記になりましたが
一晩経っても悲しいものは悲しい。

悲しんでも仕方ないけど、自分の意思とは関係なくふとしたタイミングで涙が流れてくる。
前触れなく突然悲しみが襲ってきて呼吸すら苦しくなる。
これが失恋程度のものなら時間とともに薄まるんだろうけど、
この気持ちは多分自分が死ぬまで繰り返されるんだと思う。

和室で外を眺めるのが好きだったことと、
遺体を冷やすためもあって、私の寝床である和室エアコンをつけて寝るまでの間は一緒に過ごして
最後は母親と一緒に過ごしたいだろうと思い、母の寝起きしているリビングに運んだ。
(私の部屋は2階なので母の寝室を借りている)
真夏でもないし、保冷剤で冷やしているので腐敗することもないし。
晩年は嫌がって顔の手入れをさせてくれなかったのでむしろ死んだあとの方が無臭だったけど・・・。

昨日は天気予報の割には涼しい朝で、
そのまま窓を開けてリビングで犬と一緒に過ごした。
保冷剤でヒエヒエの身体を撫でて「寒くない〜?」と声をかけたり
頭を撫でたり、最後に肉球ムニムニしたり。
死後硬直はしていても肉球や皮は柔らかいままなんだなぁと。

初めてペットを亡くす経験をしたので頭が回らなかったけど
葬儀場に向かう途中、犬が大好きだった街中の公園を通ったんだけど、
早めに出て思い出の場所を抱っこしてお散歩すればよかったな。

カフェめぐりも大好きで散歩するたびに入りたがったカフェでランチでもすればよかった。
タオルに包んで大きいバッグにでも入れさえすれば周りにわからないし。

私が嫁いたことや、目やに&耳の炎症で異臭を放っていたので
ここ半年以上カフェランチ出来ていなかった。
その症状も大分良くなったのでお茶でもしようと思ってたのにな。
目は見えなくてもなんとなくの雰囲気とか、風の匂いでわかるだろうし。
最後に行ったのはいつだったんだろう・・・。
その時もあんまり目が見えてなかったはずだから、引っ越し直前ぐらいかな。

思い出したように思い出の場所を通って葬儀場に向かった。
葬儀は思ったよりちゃんとしたもので、10分近いお経を上げてくれた。
お焼香もして、手を合わせて。戒名も頂いた。

そのあと祭壇室にあずけてあった犬を受け取って火葬場まで移動して、
家族だけで犬とのお別れの時間があった。
彼氏代わりだったミッキーの縫いぐるみや、カフェで敷物として使っていた母のスカーフ思い出の品やお花で犬を囲んでお別れして、火葬を見届けた。

1時間半ほど、近くで見つけたレストランで食事をした。
偶然なんだけど、そのレストランチェーンの鶏肉が大好きで、母は行くたびに犬のために残してタッパーに詰めて持って帰っていたんだよね。
「ここ1ヶ月ぐらい来てなかったな。もうあげることもないなんて張り合いもないなぁ」と。
食欲がない夏でも、ここの鶏ステーキは喜んで食べていたそうな。

火葬場に戻って納骨。
案外頭蓋骨はちゃんと残っていた。
「ここの黒い部分は内臓で、ウンチもちょっと残ってたのかな」と係の人が説明してくれた。
母と二人で遺骨を骨壷につめて、少し世間話をして係の人にお礼を言って帰ってきた。
最後の最後で涙が溢れて止まらなかった。
16年、犬と一緒に過ごした日々は本当に楽しかった。
もちろん煩わしいこともあったけど、楽しいことしか覚えてない。
ウンチを取るのも、噛まれたり喧嘩したことも今となっては幸せなことだったと心から実感する。

老化したものの、こんなにもあっさり死んでしまうなんて本当に思ってなかった。
介護用のハーネスとか、おむつもいずれは用意しないといけないかな、なんて思っていたのに。
数ヶ月のお漏らしはあったけど、親孝行な子だったんだろうな。

けれど、私が帰ってきてすぐ死ぬなんて、何なんだろうと思うけど、
「最後に会えて安心したんじゃない?」って周りには言われたけど、私にあえて安心して死ねたんじゃなくて、私に母を任せられて安心したんじゃないかと。

そもそも私が母を置いてこの家を出られたのは犬がいたからなんだよね。
犬なしの家だったら実家を出ることはなかったと思う。母と兄の二人きりの生活なんて…。
犬ながらも母を一人にすることが不安だったのかもしれないと思った。

昔に比べて大分マシになったとは言え、日常的に癇癪を起こしてジタバタする兄との生活なんて、私でも母が心配だ。
母のことを考えても死んだのが私がいるときで良かった…。

出産の里帰りとか、事情こそ理解していないだろうけど、
実家を出て以来、いつも日帰りだった私が夜も朝もずっと家にいることがわかって安心して死ねたのかなと。
1週間以上実家に寝泊まりするって、家出てから初めてのことだったもんな。
犬としては私が実家に帰ってきたんだと思ったのかな。

あと、おしっこ垂れ流して耄碌しながらも、母親に迷惑かけてるっていう実感があったのかもしれないわ。
我が犬ながら空気を読む賢い子だったし何より「お母さん」が大好きだったから。

旦那と付き合うまで5年以上彼氏もおらずに毎週実家に帰ってきていたけど
今となってはその分、犬との思い出がたくさん作れて良かったなと思う。
逆に旦那と付き合ってから1年半ほど犬と出掛ける機会が少なくなって申し訳なく思う。
だから犬が一気に老化したこともあんまり実感が無かった。

もうちょっと抱っこしたり、頭撫でたりしておけば良かったな。
抱っこして近所へ散歩もしたかったのにな(ずっと雨で出来なかった)

パソコンを再び修理へ出してしまい暇なので
母が適当に壁に貼ってあった犬の写真を100円ショップのフレームで飾ろうと整理を始めた。
日付印刷嫌いで、いつの写真かわからないので旦那のパソコンで確認しながらまとめるつもり。