くりくり♪

2004年12月14日(火) 柴山さん2。

そうだね。その5年の間って、音楽を商売として聴かなかったんですよ。
それまでは、何を聴いても自分のヴォーカルに役立てようとか、そういう
下心があったんです。でも、歌わなくなって、ただのファンとして音楽を
聴くようになって、それでいろんなことが判ってきたんです。
そういうふうに聴かないと音楽というのものは身体に入ってこない。何かを
盗もうとして音楽を聴く段階っていうのは必要かもしれないけれど、そのあとには、
純粋に音楽を聴くっていうのが大事なんだよ。
まだ自分が音楽を始める前に聴いていたものっていうのは、自然に自分の中に
あるもので、誰だってそういうのはあるでしょ。そういうところに立ち返らなきゃ
いけないんだっていうことにその5年間で気づいたんです。
だから俺は運がいいなって思うよ。そういうことに気づけたっていうのはね。
気づかない人も多いけんさ。

真面目にやってきたからじゃないかな、きっと。生活態度とか、音楽以外の
部分では滅茶苦茶な部分も沢山あるわけですよ、正直言って。でも、音楽に
対してだけはもの凄く真面目なんですよ。異常なくらい。
その異常なまでの真面目さでやってきたことが、財産として残ったのかなと。
だから、「ああ、もうヤバイかな」と思ったときって何回もあるけんね。
生活にしても。なのに、そういうときに何か出てきたり、出会いがあったり
するから。助けてくれる人がいたりね。
あとは、何十年経っても腐らずに生き残れる作品を作ってきたってことだと思う。
SONHOUSEの頃に作った音楽っていうのも、未だにちゃんと残って、未だにCDと
して売れて。そういうことの意味って、作詞家とかやってたから判るんですよ。
俺が書いた詞って、千曲くらいはあるんですよ。その殆どが2年も経たないうちに
消えてしまってたりする。でも、SONHOUSEの曲ってのは、今も新しく聴いて
くれる人がいるんですよ。
だから、使い捨てになるような曲はなるべく作らないようにしたい。やっつけ
仕事になっちゃうようなことはしない。そういうのもひっくるめて、俺は自分の
よくないところとかを見てきてるんだと思う。
もちろん、いい加減に書いた詞はないよ。自分で唄えないようなものは恥ずかしくて
人に渡せないから。依頼してくるほうがそこまで考えてないってことはあったけど。
それを突っぱねると生意気だとかトラブルメーカーだとか言われたことも
随分あったし。そういう意味では、俺は職業作詞家にはなれないなって思いますよね。


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