un capodoglio d'avorio
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2004年08月04日(水) 逃亡者(〜第4話)


映画はハリソン・フォードが主演してた、ドラマはうちの両親が昔見てたとか言ってた。アメリカの「逃亡者」を、舞台を日本に置き換えたこのドラマ。どかが見ようかなと思ったのは、阿部寛が出てたから、ただ、それだけ。


あんまり期待しないでいたからかも知れないけれど、これが、けっこう毎週楽しみになりつつ。小首をかしげたくなるところも、ややあるんだけど、それでもやっぱりTBSだなあと思う。やっぱりドラマはTBSだ。日テレは垢抜けない。フジは軽すぎる。TBSは地味だけど、ちゃんと作る。


どかは前述の映画もドラマも未見なのだけれど、どうも基本的なストーリーはほぼ踏襲してるみたい。何者かに妻を殺された夫が、いろんな作為によってその殺人の犯人として仕立て上げられる。搬送中の事故をきっかけに逃亡を図り、真犯人を探し出そうと試みる。しかし彼を追いかけるのは凄腕の刑事。壮絶な逃亡劇の始まり・・・。


このシンプルで分かりやすい骨太のストーリーがイイ感じ。でも・・・、とどかは思ってた。広いアメリカなら逃亡を続けるドラマも可能だろう、でも、この狭い日本、逃げるったってどこに逃げるんさ。この逃亡と捜査にそれなりの真実っぽさと迫真性が無いと、見てられないだろうなーって。


杞憂だったみたい。少なくとも第4話までは。いろいろ、勝因はあると思う。まず、製作スタッフが惜しみなくお金を使っていること。第1話の搬送中の事故のシーンや、広域捜査網を張ったシーン、東京湾花火大会のシーンなどなど、火薬や車両やエキストラをかっちり用意できていて、薄っぺらい感じがしない。それはお金の使い方も上手い、ということなのかも知れない。演出、撮影など、TBSのエースクラスが投入されていて、イイ感じ。ドラマはスタッフが重要だ、本当に。


それ以外に、脚本もなかなかかっこいい、というか上手い。その懸案の逃亡劇の「迫真性やリアリティ」に関して、逃亡を続ける永井徹生のアイデアは紙一重でチープさを逃れてる。ネットへの書き込みで捜査網を攪したりするなど、巧みに「いま=21世紀」「ここ=日本」の設定を、あの骨太のストーリーに馴染ませてると思う。羽田じゃなくて成田(第4話)!っていうのも、思わず唸っちゃったもんね、どか。


でもね。こういうスタッフ陣のガンバリだけじゃやっぱり「イイドラマ」になったとしても「見たいドラマ」にはならないよね、どかにとって。例えばやっぱりプラスαの「野島的モノローグ」や「クドカンの軽妙さ」とか、「あおいタン♪らぶ」が必要なんだと思う。


どかにとって「逃亡者」のプラスαは、ずばり阿部寛! すごいよ、めちゃくちゃカッコイイ!


いや、実はキャスティングに関してはちょっと不満があって、主役・永井役の江口洋介はちょっと線が細いし、神奈川県警の刑事・尾崎役の水野美紀はどか、このヒトあんまり好きくなくて上手くないと思うし(お顔はキレイでも)。警視庁捜査一課・管理官役の極楽とんぼ加藤は、滑舌悪くてセリフ聞こえないし。


でーもー、それでもー、阿部チャンがいればそれでいいのだ、うん! 阿部チャンは永井を追いつめる、捜査一課のアウトローな凄腕の刑事、峰島役なのだけれど、これがもう、むちゃくちゃかっこいい。すっごい悪役なんだけど、もう、永井との会話で見せる静かな凄み、あの大きな目の刺すような輝き、後頭部から首〜肩へのラインの色気、背中に染み込む哀感、そんななんやかやから奔流のように溢れるフェロモン。もう、ジャニーズのガキタレなんか、十把一絡げでポイッ。な、カッコヨサ。


こう阿部チャンが、負のオーラをまとう刑事ってことで、あの「モンテカルロ・イリュージョン」を、どかに彷彿とさせる。もちろん、今回の阿部チャンは、オカマでも無いしホモでも無いし新宿2丁目で立ちんぼなんてやってないし元棒高跳びの選手でも無いんだけど (^_^;)


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