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2004年05月23日(日) G1オークス(優駿牝馬)

東京11R、芝2,400m、三歳牝馬限定、GI優駿牝馬。

またの名を「オークス」と言う。

どか予想は今朝、掲示板に書き込んだとおり。迷ったあげく本命はダンスインザムードにした。血統面でも断然の、大本命。牝馬クラシックでここまで人気を一頭で独占した例は、ここ数十年の歴史でも無いらしい。桜花賞のときの、常軌を逸した強さはたしかに鮮烈だった。血統的に距離への不安が無いのであれば、むりに抗う理由は無いと思った。

対抗は、古い牝系の血統を持つヤマニンアラバスタの距離適正に期待。あとどかはあの美しい芦毛の馬体にも惹かれた。そして押さえはヤマニンシュクル。トウカイテイオー産駒、そこにあるのは期待ではなくドラマ。あとはグローリアスデイズにギミーシェルター、フレンチアイディアなど。

買い目はダンスとアラバスタ、ダンスとシュクル、ダンスとグローリアスを固定して残りの2頭へ流す三連複。若干、金額には傾斜を付けた。

レース。

いやー、やっぱクラシックを含む8大競争の発走前は独特の緊張感がある。こういうのを「格」というのだろう、なのにどかがそれに浸るまもなく、いらだたせたのは府中のスタンドの連中。目の前にゲートがあるというのに、なぜに手拍子や歓声をあげるのか。まじでキレそう、しかもパドックであんなにダンスが入れ込んでいるのに、なおさら追い込むというのはどういう了見なのか。パドックでもフラッシュ焚いてた大バカヤロウもいたし。

相手(この場合サラブレッド)の立場への想像力こそが教養なのだ。無教養のバカヤロウが世の中、多すぎる。

で、レース。

予想通りスロー。馬場は「稍重」。いやーな予感がビシビシ。向こう正面で、ダンスがややかかっている気がした。鞍上武豊、細心の優しさでなだめて乗っている。3角過ぎて、福永駆るダイワエルシエーロが押っつけ気味にスパート・・・、結果、この勇気ある早めの仕掛けが功を奏した。直線入り口、ダンスは6番手くらい、前が開くのを待って豊サンそろりと手綱をしごく。坂下からするすると動くダンス、しかし。坂の途中で、早くも脚色にぶり、豊サン鞭を入れる、、、なんと、よれてしまう!この瞬間、ダンスのオークスは終了。内にササるのにあわてた豊サンは、左手に鞭を入れ替えなんとか立て直しに必死。逃げるダイワ。追うのは、、、美しい芦毛が内から来る、アラバスタ!けれども外から、一頭異次元の脚を使って追い込んできたのは・・・、スイープトウショウ!逃げるダイワ。追うスイープ。けれども3/4馬身届かず、ダイワ1着でゴールイン!3着アラバスタ、ハナ差で4着ダンス、5着には意地を見せたシュクル。

3着4着5着は買っていたけど、1着2着はどかが予想で一番最初に切った馬。惨敗。でも・・・、皐月賞や春天と比べたらずーっときょうのがすがすがしい。負けたけど、福永クンナイス騎乗っ、て思えるしスイープの末脚も堪能したし。ダンスは、、、秋華賞とエリ女杯に期待する。1度の敗戦くらいで、あの桜花賞のすごさは消されないよ。がんばれ、ダンスたん。

何が理由かは断定できないけど、ダンスたんがあれほどゲート入り前に入れ込んでいた理由に、スタンドの心ない連中の「虐待」が含まれない、とは誰も言えないだろう。府中のスタンドにいた手拍子を叩いたヤツ、フラッシュ焚いたヤツ、歓声を挙げたヤツ、猛省しろ今すぐ。

・・・

あとは雑感。

最近の中央GIレースは特に、「前残り」のレースが多い気がする。多分、レコードタイムが出やすい「速いターフ」を作ることにやっきになっているからじゃないのかしら。そのせいで、皐月賞やら春天やら、まあきょうもだけどこういうレースが頻発することになるのじゃないかしら。杉本清氏がNHKマイルカップを評して「久しぶりに競馬を見た気がする」と言ったのは、意訳すると「久しぶりに前残りではない追い込みが決まる盛り上がるレースを見た気がする」ということだよね、明らかに。世界に対して日本競馬のレベルをアピールするためのタイム至上主義を掲げてるのであれば、それは少し間違ってる。少なくともファンが期待するのは、レコードタイムじゃなくて、良いレースなのだ。相変わらずファンを置き去りにしているその体質は、いいかげん改めて欲しいと思う。ファンを置き去りにするのは伊藤雄二厩舎だけでじゅうぶんである。


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