un capodoglio d'avorio
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2003年11月28日(金) 「子どものいる情景」展@ブリヂストン美術館

26日水曜日、上野の東博で永徳を観たあと、
「プラットこだま」の切符の時間があるので東京駅に来る。
したら、結構発車までに間があることに気づき、
例によってブリヂストンへ向かうことにする。
何の展示をやってるのか知らないままに。

常設展だけでもいいやーって思ってたら、
ささやかな企画展をやってて嬉しかった。
「子どものいる情景」展、画面のなかのどこかしらに、
子どもがいる作品が、集まっていて。

悪くないけど、でもそんなにグッとくる作品は少なかった。
唯一の例外を除いて。

古賀春江<遊園地>。
これ、ヤバい。
ヤバすぎ、怖いよ、まじで。
なんというか、スウっと巻き込まれて、
そのままこちらがわに帰ってこられないような感覚。
でも、目が離せない。

どかは古賀春江はそんなに好きじゃなかった。
シュールレアリストかも知れないけど、
でもちょっと平板で、なんだかなあって思ってた。

きっと、すごい作品の質に波がある人なんだろうなあ
(きょうもこの作品の隣にあったのは、そこまで怖くなかったし)。
別に、この部分が異常だとか、この色が狂気だとか、
そんなはっきりと目をひくディテールがあるわけじゃない。
ただ、全体として観たときに、はっきり、特別な絵になる。

ああ、悔しい、なにが特別か言えない。
ああ、もおー。

・・・

でも実は少しだけ、分かってる。
怖い理由は、きっと絵のなかに半分はあるけど、
あとの半分はどかのなかにあるのでしょう。
それが何かは、やっぱりわかんないけど、
でも、確かに、自分の胸のフレスコの底に、
チェレンコフ光が明滅するのを見てしまった気がする。

古賀春江、おそるべし。

・・・

ブリヂストンは、大好きな美術館。
展示も節度があって上品で、でも高踏的ではなくて、
好き。
常設のブランクーシやザッキンの彫刻も良かったな。


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